水原一平被告の司法取引 橋下徹氏が見解「僕はこういう刑事手続きに賛成」
元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏が9日、MBS『よんチャンTV』(月~金曜午後3時40分)に生出演。ドジャース・大谷翔平の口座から不正送金した罪などで起訴された元通訳の水原一平被告が、検察側との司法取引に合意して罪を認めることが分かったことについてコメントした。
「きわめてアメリカっぽい」と表現
元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏が9日、MBS『よんチャンTV』(月~金曜午後3時40分)に生出演。ドジャース・大谷翔平の口座から不正送金した罪などで起訴された元通訳の水原一平被告が、検察側との司法取引に合意して罪を認めることが分かったことについてコメントした。
橋下氏は「きわめてアメリカっぽい」と表現し、「僕はこういう刑事手続きに賛成というか、弁護士になったときから司法取引が必要だといってたんです。日本は一部、司法取引が始まりましたけど、自分の罪の司法取引は日本ではできませんけど、他人の犯罪についてだけ司法取引ができるって限定的なんですよ。アメリカは『とっとと済ませられるんだったら、早く決着しよう』そういう考えなんですよ」と説明。
「もしこの罪を日本の裁判のやり方でやってたら、まあ最後決着するまで5年ぐらいかかるんじゃないですか」と見解を示すと、スタジオから「ええ」と驚きの声が上がった。橋下氏は「徹底的に証拠を出して、証拠について全部吟味をしてっていう裁判になるんで、最終に確定するのに5年じゃきかないと思う」と続け、「その5年裁判をやるということになると、検察官、それから弁護人、裁判官、裁判所のスタッフ、もう莫大な人とお金と時間がかかるわけですよね」と指摘した。
一方で、『本人がある程度認めてるんであれば、これでいいじゃん』というのがアメリカ的な考え方なんで。でも、実はそこに真実が本当にどこまで含まれていて、真実じゃない部分があるかも分からないところが(ある)」と付け足し。MBS・大吉洋平アナウンサーから「司法取引してね、『認めたら量刑が2レベル下がりますよ』って言われたら、結局えん罪生みません、めちゃくちゃ」と聞かれると、橋下氏は「そこ。じゃあ『司法取引をやったときに、認めなくてもいいような自白をするんじゃないか』っていうのが、日本で司法取引を認めない理由なんだけど。アメリカでなんで司法取引が成立するかっていうと、取り調べの最初の段階から弁護人がつくんですよ。だから、司法取引をやることによって、いま大吉さんが言ったように『いや、真実を語らないんじゃないか』っていうその危険性は、初めから弁護人がついて、えん罪が生まれないように、これ『ミランダルール』っていうんですけども。最初から弁護人がチェックするんですよ」と返した。
「僕はそれをやりたかったわけ。初めから日本の場合には密室の中で取り調べが行われるんだけど。『初めから弁護人つけたらいいやん』と。『でも弁護人がつく以上は司法取引を認めろ』とか『弁護人がつく以上は、例えば盗聴とかね、そういう捜査機関側の方も武器を与えてもいいやんか』というようなことをずっと言ってたので、ある意味アメリカっぽいやり方です」と語った上で、「もちろんアメリカにもえん罪ありますよ。でも、最初から弁護人がついて全部チェックするというやり方の方が僕はいいと思うんです」とまとめた。