プロレス界初の業界団体「日本プロレスリング連盟 United Japan Pro-wrestling （UJPW）」の発足を記念したオールスター戦『ALL TOGETHER』が、5月6日、日本武道館で開催された。今大会は令和6年能登半島地震の復興へ向けたチャリティ大会でもあり、新日本プロレス、プロレスリング・ノア、DDTプロレスリング、大日本プロレス、DRAGONGATE、スターダムの6団体が参加。本大会ならではの全8試合がラインナップされた。

　第1試合は、新日本プロレスとサイバーファイトの重役トリオである棚橋弘至（新日本社長）・高木三四郎（DDT／サイバーファイト大社長）・丸藤正道（ノア／サイバーファイト副社長）が文字通り“横一線”に並び、新日本で悪の限りを尽くすHOUSE OF TORTUREのEVIL・成田蓮・高橋裕二郎と対戦。戦前から高木とEVILは舌戦を繰り広げ、その初対決に注目が集まっていた。

　まずは丸藤が入場し、続いてガラスの破裂音から『FIRE』がヒットし高木がドラマティック・ドリーム号に乗って颯爽と登場。そして重役トリオの入場の殿（しんがり）は、棚橋が務めた。一方HOTは、ディック東郷を含め4人で入場。高木と東郷の邂逅は、DDTのオールドファンにはたまらないものがあるだろう。

　試合はHOTがゴング前に奇襲を仕掛けるも、重役トリオが盛り返していく。ここで高木はDD号を投入するも、敵味方関係なく全員が轢かれようやくゴング。その後は、高木がHOTに蹂躙される展開に。しかし高木は棚橋の目の前でスリングブレイドを敢行し、ピンチを脱出。タッチを受けた丸藤が成田に強烈なチョップを打ち込んでいく。自称社長のEVILのサポートを受けて、成田が形勢を逆転するも、丸藤がペースを握り返し棚橋にタッチ。しかしHOTが総出で介入し棚橋を追い詰めるも、高木が計4発のスタナーでHOTを蹴散らす。ここで棚橋が勝負をかけるも、HOTの金丸義信とSHOが乱入し棚橋を攻撃。ここをEVILが見逃さずEVILを決めて、棚橋から3カウントを奪った（8分50秒、片エビ固め）。

　バックステージで重役トリオはお互いをいたわり、棚橋は「またやりましょう！　このままじゃ終われないよ」とコメント。丸藤も「もっと、しっかり厳重に（介入を）警戒しながらやりましょう。こっちもセコンドつけましょうよ」と応じる。続けて丸藤は「金丸あの野郎！　金丸だけは許さねえぞ、俺は！」とかつてのライバルを名指しで非難。高木も「何であそこにディック東郷がいたんだ？　引退したはずじゃねえのかお前！　ふざけんじゃねえぞあの野郎！」と今更な古い話を持ち出していた。

　一方、EVILは「ヨーシ、いっちょう上がりだ、この野郎」と手を叩きながら上機嫌に現れる。「棚橋、丸藤、高木三四郎、お前らはよ、やっぱりプロレス界の三大恥さらしだってことをよ、今日証明してやったまでだよ、なぁオイ。棚橋よ、オメーが偽モンだってことはよ、今日やっぱり全員わかったんじゃないか、オイ？　今日はそれまでだよ。わかったか。よく覚えておけ」と最後まで上機嫌だった。