JR車掌から芸人の道へ…30歳での脱サラに家族は「反対」 背中を押した猫ひろしの“助言”
JRで駅員・車掌として勤務するも脱サラし、お笑い芸人となっただいすけカンパニー(44)がENCOUNTの取材に応じ、これまでの珍体験や苦労話などを明かした。
30歳で脱サラ、お笑い芸人となっただいすけカンパニー
JRで駅員・車掌として勤務するも脱サラし、お笑い芸人となっただいすけカンパニー(44)がENCOUNTの取材に応じ、これまでの珍体験や苦労話などを明かした。(取材・文=幸田彩華)
4月27日、だいすけカンパニーは猫ひろしが東京・代々木公園で主催したダイエット&ラン&ウォークイベントで荷物番を務めていた。
だいすけカンパニーはJRの駅員・車掌として勤務していたが、27歳のときに一心発起した。
「子どもの頃から憧れがあったんですけど、27歳のときに思い立って始めた感じです。元々、JRの車掌をやっていたのですが、お笑いを始めました。そこから車掌の仕事も続けながら、30歳で脱サラしました。今は(別の)仕事もしつつ、お笑いもやってという感じです」
駅員時代で特に印象的だったのは、なぜか天気予報を聞いてくるお客さんとのエピソードだった。
「改札口で立っているんですけど、運賃の計算とか乗り越し精算とかするんですけど、たまにとんでもない質問をしてくるお客さんがいまして……。『すみません』って来て、『明日晴れますか?』とかね。知らないよと思いつつ、たぶん晴れますねと返したり、そういうのがありましたね」
脱サラすることに家族は「すごく反対していましたね」とキッパリ。「いまだに反対しています」と浮かない顔だった。
給料面についても「辞めたらお笑いに集中できて、早く売れるんじゃないかと思っていたけどそんなことないですね」と厳しい芸能界の世界に直面していた。
これまで一番お世話になっているのはお笑い芸人・猫ひろし。お笑いライブのスタッフとして参加してからつながりを持つようになったという。
「お笑いを始める前から見ていて、僕が猫さんのファンでした。お笑いライブのスタッフとして、お手伝いしていたときに出演していたのが猫さんだった。そこからお話するようになって、猫さんの方から『一緒にネタ考えようよ』って言ってくださって」
結婚を決断したタイミングでは、芸人の道を諦めようとしたとも明かす。しかし、猫に相談したところ「結婚しても就職してもお笑いはできる。お前がお笑い嫌いになったのなら辞めればいいけど、お前はお笑いまだ好きなんだろ? なら続けなよ。俺はお前にお笑いやってほしい」とアドバイスされ、気持ちを切り替えた。
現在は事務所に所属せず、フリーで活動している。
「元々あった事務所は4~5年前にいきなり解散してしまって。フリーだとオーディションとかの情報がなかなか入ってこない。まわりに聞いて自分からアクションを起こしていかないと分からない。事務所にいたら事務所から話があるんですけど」と苦悩していることを明かした。
今後の目標については、「テレビ番組に出たい。車掌としての経験を生かしたい」と意気込んだ。
□だいすけカンパニー、1979年8月27日生まれ。埼玉県久喜市出身。既婚者。元JR山手線車掌・埼京線板橋駅勤務。WCS5期。芸歴17年目。漫談、一人コント、モノマネなど。5月19日、6月23日には東京都・関区民ホール2階娯楽室で入場無料(おひねり制)ではつらつ寄席を開催予定。