10歳でNHK大河ドラマに2度出演 仏アニメで吹替初挑戦の落井実結子、好きな俳優は「広瀬すず」

子役の落井実結子(10)が仏アニメ映画『リンダはチキンがたべたい!』日本語吹替版(4月12日公開)で主人公リンダの声を務めた。落井は10歳ながら、『鎌倉殿の13人』『光る君へ』と2作のNHK大河ドラマに出演した実力派だ。

インタビューに応じた落井実結子【写真:ENCOUNT編集部】
インタビューに応じた落井実結子【写真:ENCOUNT編集部】

仏アニメ映画『リンダはチキンがたべたい!』で主人公リンダ役

 子役の落井実結子(10)が仏アニメ映画『リンダはチキンがたべたい!』日本語吹替版(4月12日公開)で主人公リンダの声を務めた。落井は10歳ながら、『鎌倉殿の13人』『光る君へ』と2作のNHK大河ドラマに出演した実力派だ。(取材・文=平辻哲也)

 本作はストライキで店が閉店中の郊外を舞台に、8歳の天真らんまんな少女リンダが亡き父のレシピのチキン料理が食べたいと言い始めたことから、母娘がチキンを求めて、大騒動を巻き起こすドタバタ・コメディー。ラフでカラフルな独特の作画が魅力。カンヌ、アヌシーをはじめ、世界各国の映画祭にノミネートされた。

 日本語吹替版では、シングルマザーのポレット役に安藤サクラ、ポレットに一目惚れをするトラック運転手・ジャン=ミシェル役にリリー・フランキーが決まる中、主人公リンダ役には落井が大抜てきされた。

 落井は1歳からモデルとして活躍し、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』や映画『母性』(廣木隆一監督)では永野芽郁の幼少期を演じるなど数多くの話題作に出演し、最も注目を浴びている子役の一人。2度目のNHK大河ドラマ出演となる『光る君へ』では、のちの紫式部である主人公・まひろ(吉高由里子)の少女時代を演じた。声優はアニメ映画『窓ぎわのトットちゃん』に続き2度目になる。

「吹替をやったことがなかったんで、大丈夫かなと思っていたのですが、スタッフさんも優しくて、やってみないと分からない楽しさがありました。セリフが速かったので、すごく難しそうだなと思っていたんですけど、必死で頑張りました。大声を出すシーンはちょっと大変でした」

 メインキャストの2人の声が入っていない状態でのアフレコだったが、歌唱シーンもなんなくこなし、予定よりも早く終えることができた。

 リンダは天真らんまんな8歳の少女だが、普段の落井は大人しめ。ただ、付き添いの母が顔を出すと、「あっちへ行って」ときつめに当たってみせる。

「いろいろ言ってくるのが嫌なんです。仕事場では緊張しちゃったり、シャイなのですが、家ではヤバいです(笑)。お母さんにきつく当たったり、何かあったらすぐ怒ります。心の中ではちょっと感謝しているんですけども」と笑い。チキンは好きだそうで、キュウリだけちょっと苦手だとか。

『光る君』では、まひろの少女期を演じたそうで、周りや学校では大反響だったそう。「大人の人から見たよ、と言われると、ちょっと恥ずかしくなっちゃう」。

 寺島しのぶ主演の映画『わたしのかあさん―天使の詩―』(公開中)では、常盤貴子が演じる娘・高子の幼少期を演じたのが、いい経験になった。

「すごい人たちが周りにいたので勉強にもなりました。めっちゃ爆発力のあるお芝居で、自分が一歩進化できたのかなと思います」

 4月からは小学5年生。塾にも通い始めたそうで、好きな科目は国語と道徳。好きな俳優は広瀬すず。「広瀬さんはめちゃくちゃ元気な役もできるし、ちょっと寂しいシーンも上手です。広瀬さんのような女優さんになりたいです」と笑顔を弾けさせた。

□落井実結子(おちい・みゆこ)2014年3月14日生まれ。主な出演作はNHK『大河ドラマ 光る君へ』紫式部の幼少期・まひろ、NHK『ドラマ10 大奥』徳川家治役、CX『世にも奇妙な物語 ‘22秋』松久保七海役、NHK『夜ドラ カナカナ』夏影英子役、NHK『大河ドラマ 鎌倉殿の13人』大姫役、TBS『この恋あたためますか』、NHK『土曜ドラマ 少年寅次郎』車さくら役、EX『緊急取調室 3』第6話ゲスト 西崎凜役、映画『窓ぎわのトットちゃん』青木恵子役、映画『母性』清佳役(少女時代)など。

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