【3150FIGHT】防衛失敗の重岡優大「やめたくなるよなボクシング」 デビュー9戦目で初黒星に涙
王者・重岡優大(ワタナベ)が同級6位メルビン・ジェルサレム(フィリピン)に1-2の判定で敗れ、初防衛に失敗した。第5試合では弟のIBF同級王者・銀次朗(ワタナベ)が同級6位ジェイク・アンパロ(フィリピン)を相手に2R・KOで初防衛を飾っていたが、兄弟での同日防衛はならなかった。優大の戦績は8勝1敗。銀次朗の戦績は11勝1無効試合。試合後には「だせぇ……」と涙で言葉を詰まらせた。
メインイベント、WBC世界ミニマム級タイトルマッチ
ボクシング興行「3150FIGHT vol.8」(2024年3月31日、名古屋国際会議場・イベントホール=ABEMAで全試合無料生中継)メインイベント、WBC世界ミニマム級(47.6キロ)タイトルマッチ
王者・重岡優大(ワタナベ)が同級6位メルビン・ジェルサレム(フィリピン)に1-2の判定で敗れ、初防衛に失敗した。第5試合では弟のIBF同級王者・銀次朗(ワタナベ)が同級6位ジェイク・アンパロ(フィリピン)を相手に2R・KOで初防衛を飾っていたが、兄弟での同日防衛はならなかった。優大の戦績は8勝1敗。銀次朗の戦績は11勝1無効試合。試合後には「だせぇ……」と涙で言葉を詰まらせた。
銀次朗の鮮烈なKO勝利から約2時間後、兄・優大はフィリピンの強豪にベルトを奪われた。1Rからジェルサレムのラフな攻撃に手を焼く優大。3Rには右を被弾しこらえきれずヒザをつく場面もあった。4R終了時点での採点は3者が38-37でジェルサレムを支持。
劣勢に立たされた優大だったが、冷静に巻き返そうとした。相手の動きを見極め、ボディー、そして顔面へのフックを振るう。しかし6Rだった。優大が前に出ようとしたところ、ジェルサレムの右をカウンター気味に被弾。2度目のダウンを喫した。
逆転を信じて攻め続ける優大だったが、老獪なジェルサレムをとらえきれない。勝負の行方は判定へ。ジャッジの採点は割れたが、2者がジェルサレムを支持。ベルトを守れなかった。
試合後、優大は銀次朗とともに囲み取材に応じ、「こんなに効いたのは初めて、だせぇ……」と言葉を詰まらせ顔を覆った。涙を見せながら、「相手に勢い乗らせてしまった。完全に支配されてたなと。オレの負け、オレが弱かった。情けない。まじ情けない、練習してもこれじゃ意味がない」。
2度のダウンはともにジェルサレムの右を被弾してのもの。「見えなかったな……。モーションなくて、拳がかたくて普通に効いた。あんなパンチのやついるんだな」と相手の強打への驚きを口に。さらに「まじやめたくなるよな、ボクシング」と天を仰いだ。