ボクシング興行「3150FIGHT vol.8」（2024年3月31日、名古屋国際会議場・イベントホール＝ABEMAで全試合無料生中継）セミファイナル、フェザー級（57.6キロ）10回戦

　元世界2階級王者でIBF同級5位・亀田和毅（TMK）がケビン・ビジャヌエバ（メキシコ）にTKO勝利。5R終了時に相手が棄権した。再起戦を飾った和毅の戦績は41勝（23KO）4敗。試合後には4月2日に第2子が誕生予定であることを明かした。

　2児のパパになる男が、前回とは違う姿を見せた。1Rから積極的に前に出てプレッシャーをかける和毅。鋭いジャブを繰り出し、主導権を握る。コーナーにつめて強打を振るう。終了間際には鋭いフックをクリーンヒットさせた。2Rも主導権は渡さない。プレッシャーをかけ続け、ボディーを当てていく。

　3Rもジャブを当て、さらに左ボディーでダメージを蓄積させていく。和毅だけがパンチを当てる一方的な展開が続く。ビジャヌエバの顔が赤く染まっていく。

　そして5R終了後にパンチを被弾し続けたビジャヌエバが棄権。和毅がフェザー級での初勝利を手にした。

　32歳の和毅はフェザー級転向初戦となった昨年10月7日の「3150FIGHT vol.7」でレラト・ドラミニ（南アフリカ共和国）に判定負け。今回は再戦が予定されており、「負けたら引退」を公言していたが、IBFからドラミニに世界王座挑戦者決定戦の指令が出たため、ドラミニがキャンセルを申し出。今月15日に急きょビジャヌエバに相手が変更となっていた。

　和毅は試合後のリング上インタビューで「前回負けて親父とトレーニングして、4か月ちょっとしかなかったんですが、今できるのはこれくらいかなと。今回のテーマは気持ちでいくと。それは出たかなと思います」と振り返った。

　また今後については「次はもう世界、それしか見てないので、ドラミニを倒して世界に行きたいと思ってましたが、今年中には世界に挑戦したいと思っています」と3階級制覇への意欲を口にした。

　最後に「今日奥さん来てないんですけど、明後日子どもが生まれるので、明日もう飛行機でメキシコに行くんで、またその報告をさせてもらおうと思います」と第2子となる男児が誕生間近であることを報告した。