漫画『Shrink』が実写ドラマ化 中村倫也&土屋太鳳が共演、原作者「NHKさんで実現してとても嬉しい」
NHKは29日、8月31日スタートの連続ドラマ『Shrink―精神科医ヨワイ―』(土曜午後10時)の制作開始を発表。俳優の中村倫也と土屋太鳳が出演することが分かった。
8月31日スタートの全3回
NHKは29日、8月31日スタートの連続ドラマ『Shrink―精神科医ヨワイ―』(土曜午後10時)の制作開始を発表。俳優の中村倫也と土屋太鳳が出演することが分かった。
全3回となる同ドラマは、原作・七海仁氏と漫画・月子氏による『Shrink~精神科医ヨワイ~』が原作。精神疾患を治療中の患者と介護に奔走している人など、幅広い世代の心にまっすぐ届く「観るカウンセリング」ドラマだ。
中村が演じるのは新宿の下町の路地裏で小さな精神科医院「新宿ひだまりクリニック」を経営する精神科医・弱井幸之助。のほほんとした柔らかい外見とアホ毛が特徴で、ハーバードの医科大学院に留学したエリートながら、突然医局を辞め、きめ細やかな治療を行う開業医となる。患者たちの声を丁寧に聞き、症状に根気よく向き合うことで、他の医者が見抜けなかった病名を探り当て、どの患者にも希望を与えていく。
土屋が演じるのは、精神科で働くことになった看護師・雨宮有里。精神科は専門外。商売っ気がなく、だらしなく見える弱井に、最初は厳しく当たるが、弱井と共に患者と接するうちに、弱井への見方が変わっていく。
出演者らのコメント全文は以下の通り。
○中村倫也
「『“そんなこと”で精神科にかかっちゃダメですか?』。原作にあるこの言葉に共感し、拡声したいと思いました。私が出会ってきた人の中にも心の病に悩んでいる方は多くいました。そしてその度に、何がしてあげられるんだろう、どう接するのが正しいんだろうと考えてきましたが、正解はわからずにいました。その心の病に名前があること。そしてひと口に精神疾患と言っても、その原因は、心のストレスによるものから、体の特質によるものまで多岐に及ぶこと。治療法と共に生きる方法があるということ。この作品で描かれるものは、きっと今を生きるすべての人が他人事ではないのだと思います。誰かの、何かのきっかけになることを願って、私自身学びながら、この作品と向き合いたいと思います」
○土屋太鳳
「『ちょっと疲れちゃった』という経験は、誰にでもあると思います。そして、その一言を伝えることが出来ない経験を持つ人も、同じように多いのではないかと思います。私も、その一人です。でも、『誰にでもあること』が積み重なってバランスを取りにくくなった時、たとえば風邪を引いちゃったとか、おなかの調子が悪いとか、虫歯になってしまったとか、そういった身体の変化を診ていただけるように、心の変化に寄り添ってくれる場所があったら……世界はもっと温かく、生きやすく、しあわせになるのではないかと思います。心の呼吸が浅くなっていることに気が付いて、深呼吸できるような時間。そんな時間を私自身も探しながら、演じたいと思います」
○原作・七海仁
「『Shrink~精神科医ヨワイ~』は、繊細で複雑で、だからこそ面白い精神医療をテーマにした作品です。映像化はさまざまなハードルが考えられるため『難しいかも……』と思っていたのですが、こうしてNHKさんで実現していただけてとても嬉しいです。キャストも、中村さん、土屋さんという大好きなおふたりをはじめ、素晴らしい俳優さんばかり。登場人物に新たな輝きを与えてくださるのが今から楽しみです。内容については私も関わらせていただき、中江監督や制作陣の皆さんとたくさんお話をさせていただきました。ドラマ制作のプロフェッショナルとしての情熱や矜持を肌で感じて、より期待が増しました。『Shrink』に関わってくださったすべての方に感謝しつつ、皆で『今届けたい』と強く願った物語が、観てくださる方の心にまっすぐ届くことを祈っています」
○漫画・月子
「『Shrink~精神科医ヨワイ~』作画の月子です。毎話、それぞれの悩みを抱えた主人公と同じ気持ちになってヨワイ先生のクリニックへ足を踏み入れるつもりで描いています。この度ドラマ化されることによって、より没入感のあるひだまりクリニックを体験できるのかと思うと今から楽しみで仕方ありません。心の問題に無関係な人などいないと、連載を重ねる毎に思います。ぜひたくさんの方に観ていただきたいです」