俳優の西島秀俊と芦田愛菜が主演するTBS系日曜劇場『さよならマエストロ～父と私のアパッシオナート～』（日曜午後9時）が、17日に最終回を迎えた。今回は、津田寛治演じるコンサートマスターでバイオリン奏者の近藤益夫に、同情の声があがっている。

　同作は、脚本家・大島里美氏によるオリジナル作品。20代の頃から海外で活躍してきた天才指揮者・夏目俊平（西島）が、5年前に起きた“ある事件”をきっかけに家族と音楽を失ってしまう。そんな父を嫌う娘・響（芦田）。しばらく音楽界から離れていた俊平は、日本の地方オーケストラの指揮をするため数十年ぶりに帰国し、響と気まずい同居生活が始まる。父と娘が失った情熱を取り戻し、親子の絆と人生を再生させていくアパッシオナート（情熱的）なヒューマンドラマ。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　俊平と響は5年ぶりに心を通わせ、仲直りする。晴見フィルは『仙台オーケストラフェスティバル』に向けて遠征費用を集め、さらに練習に励んでいた。建設会社の社長を務める近藤は、会社の倉庫を練習場所として提供した。

　仙台に向かった団員たちは、晴見フィルのためにドイツの名門・ノイエシュタッド交響楽団常任指揮者のオファーを断った俊平について考え始める。世界的に活躍する俊平をこのまま晴見フィルに留めておいていいのか迷う団員たち。近藤は、「たまたまなんだよ、マエストロが晴見フィルに来たのは。世界で活躍できる人なんだよ。それでいいのかよ……“草野球チーム”が“大谷翔平”囲っちまって」と、俊平の未来を考える。

　晴見フィルは俊平をドイツに行かせるため、仙台オケフェスのリハーサルをボイコット。空港でゲリラライブを敢行し、その指揮は俊平の影響で指揮者を目指す高校生・谷崎天音（當真あみ）が務めた。また響が晴見フィルに加わり、俊平がドイツに滞在する間は響がコンマスを務めることも決定した。

　40年前の第1回定期演奏会から晴見フィルに在籍している近藤は、もともとは指揮者志望。バイオリンの腕は下手ながら、40年続けてコンマスまで上り詰めた。最終回で指揮を天音が振り、響がコンマスになったことから、SNS上では「近藤さんんんん(泣)　天音ちゃんに指揮者させてあげたんだ」「ずっと指揮がやりたかったのに最近始めたばかりの高校生に先を越され、更にはいきなりマエストロの娘にコンマスの座を奪われる近藤さんよ。不憫スギル」「【悲報】近藤益夫さん、コンマスクビ」と同情の声が。

　また、近藤の妻（LiLiCo）と娘（おじゃす）は近藤の活動に関心がない。6話では、近藤が念願の指揮を振ることができた『さよならコンサート』中に開店寿司の食べ放題に行っている。また8話では、妻と娘がUSJに行くため犬のエサやりで留守番を頼まれ、俊平の故郷・香川の高校で行わたイベントには参加できなかった。しかし10話では、近藤が指揮する動画がバズったことから取材を受け、初めて「パパかっこいい」と言われていた。

　最終回では妻と娘が出演しなかったことから、「近藤さんの妻娘は、バズった動画にかっこいいと言っただけで終わり？　オケフェスには来なかった？」「近藤さんは指揮者やコンマスの姿を家族に見てもらえてないの悲しいなぁ」「近藤さん、家族と和解（？）するシーンは欲しかった」という声もあがっている。