【さよならマエストロ】ついに俊平と響が5年ぶりの雪解け 視聴者感動「号泣回」「涙が止まらない」

俳優の西島秀俊と芦田愛菜が主演するTBS系日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(日曜午後9時)の第9話が、10日に放送された。今回は、芦田演じる夏目響の過去が明らかに。西島演じる父で天才指揮者・夏目俊平との5年ぶりの仲直りに、視聴者から「号泣」の声があがっている。

夏目響を演じる芦田愛菜【写真:(C)TBS】
夏目響を演じる芦田愛菜【写真:(C)TBS】

完璧を目指す過去の響「こういうことって結構あると思う」

 俳優の西島秀俊と芦田愛菜が主演するTBS系日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(日曜午後9時)の第9話が、10日に放送された。今回は、芦田演じる夏目響の過去が明らかに。西島演じる父で天才指揮者・夏目俊平との5年ぶりの仲直りに、視聴者から「号泣」の声があがっている。

 同作は、脚本家・大島里美氏によるオリジナル作品。20代の頃から海外で活躍してきた天才指揮者・俊平が、5年前に起きた“ある事件”をきっかけに家族と音楽を失ってしまう。そんな父を嫌う娘・響。しばらく音楽界から離れていた俊平は、日本の地方オーケストラの指揮をするため数十年ぶりに帰国し、響と気まずい同居生活が始まる。父と娘が失った情熱を取り戻し、親子の絆と人生を再生させていくアパッシオナート(情熱的)なヒューマンドラマ。

(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)

 晴見フィルハーモニーは、応募していた『仙台オーケストラフェスティバル』の最後のひと枠をかけたコンペに選ばれ、出場が決定した。晴見フィルにとっては、今後の活動を続けるための最後の望みであり、最後の演奏になるかもしれない。団員たちは音楽合宿を開催することに。響は、トランペット奏者の森大輝(宮沢氷魚)に誘われ、合宿に参加する。

 その頃、俊平のもとへ、ドイツの名門・ノイエシュタッド交響楽団指揮者で俊平の師でもあるクラウス・シュナイダーから手紙と譜面が届いた。譜面にインスピレーションを受けた俊平は久しぶりに曲作りに没頭し、晴見フィルのための『晴見シンフォニー』を制作。さらに俊平は、シュナイダーからの手紙に涙を流していた。

 その姿を見た響は、シュナイダーの手紙に目を通す。そこには、響との関係が原因で5年前に音楽から離れた俊平に向けて、自分を重ねた内容が書かれてあった。シュナイダーもかつて、妻を亡くした悲しみから音楽を辞め、ドイツを離れて四国へ移り住んでいた。しかし、そこで出会った俊平のおかげで、再び音楽への情熱を取り戻すことができたのだった。さらに「そういう誰かが、今、君と、君が愛する響のそばにいますように」と書かれてあった。

 響は大輝に、自分の過去を打ち明ける。天才指揮者のもとに生まれた響は、幼い頃から常に音楽がある環境で育った。シュナイダーをはじめ、たくさんの演奏家が家に来ては音楽を奏で、響もバイオリニストになるべく練習を重ねていた。「いつか自分がソリスト、あの人が指揮で、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲を奏でたい」というのが、響の夢だった。

 恵まれた教育環境から、「コンクールに出れば小学生までは大抵優勝できた」と振り返る響。しかし12歳の頃、「指揮者の娘は得だよね」と言ってきたライバルに勝つことができなかった。ライバルは金銭的に恵まれておらず、高いバイオリンも買えない環境だったにもかかわらず、響よりも上手だったという。「年齢が上がったら、恵まれた環境がくれたベネフィットはなくなった」と、優勝が難しくなっていった。

 その頃から響の目の前には靄(もや)がかかり、完璧に演奏できない自分が許せなくなってしまう。寝る間も惜しんで必死に練習し、母親から止められるも、「今のままじゃ音楽を聞かせる資格がない! 圧倒的じゃなきゃ、パパと同じ舞台に立てない!」と、練習を続ける。

 そんな、苦しみや焦りを抱えたまま特訓を続けた響は、15歳のときのコンクールで初めて、「何もかも夢中で弾くことができた」という。演奏後、俊平に褒められて喜ぶ響。俊平は人生最大のチャンスをつかむ指揮のオファーが入り、急きょ向かうことに。しかしコンクール受賞者の演奏の指揮を俊平が行うことから、ついに父と娘の共演の機会が巡って来た。俊平は「やっとかなうね! 響とパパで、メンデルスゾーン先生のバイオリンコンチェルト!」と喜ぶ。

 会場に向かう俊平は去り際に、「あ、そうだ。第3楽章の第2主題、少し走ったね。あそこを修正すれば、ファイナルでもっといい演奏ができるよ」とアドバイスする。その言葉を聞いた瞬間、響の表情が変わった。ここまで必死に練習を続けた響は糸が切れ、「今のが、私の最高。もっといい演奏なんか、できないんだよ……」と崩れ落ちる。

 18歳から未経験で音楽の道に進んだ父は、天才指揮者となった。しかし環境に恵まれ、必死に練習している自身は、完璧な演奏をすることができない。才能の違いに打ちのめされた響は、ファイナルを前に会場から抜け出し、事故にあってしまう。病院にかけつけた俊平に響は、「パパにはもう会いたくない! 音楽もやらない! パパのせいで音楽が嫌いになったんだよ!」と泣き叫び、俊平を拒絶した。この日を境に、俊平は指揮者を辞めたのだった。

 過去を振り返った響は、この5年間、俊平から届いていたたくさんの手紙に、初めて目を通す。手紙には、日本で過ごす響を気にかけ、俊平の生活の様子を不思議なイラストとともにつづったメッセージが書かれていた。

 すべて読みきった響は、5年ぶりに俊平と向き合う。「約束覚えてる?」と話しかけると、バイオリンを手にした。その姿を見た俊平はピアノの前に座り、2人でメンデルスゾーンのバイオリンコンチェルトを演奏した。弾き終わった響は「ごめんね、私、ひどいこと言った」と謝る。すると俊平は涙を流しながら、「あの頃の響は長い間、ずっと一人ぼっちで音楽を……。僕はそんなことに気づかずに、崖の上ギリギリに立っていた響を突き落としてしまったんだ。本当にごめん」と謝った。響は「もう大丈夫だよ、パパも私も。長い休みはおしまい。前に進もう」と答えた。

 5年ぶりの仲直りにSNS上では、「号泣回だったわー(涙)」「父娘のこじれた関係の雪解けに泣く」「最終回待たずに号泣です」と感動の声が。また、「親子確執の原因で胸えぐられた。こういうことって結構あると思う。じわじわ涙が止まらない」「涙腺崩壊しております。我が子の心、よぉく見てあげられるようにしなくちゃ」といった感想も見られた。

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