滑り込みで“奇跡の加入”、衣装を自らデザイン…マジカル・パンチラインが見据える「次の景色」

夢への舞台を次々と駆け上がり、キラキラの輝きが増しているアイドルグループがいる。『マジカル・パンチライン』(略称:マジパン)だ。今年2月に結成8周年を記念したワンマンライブを東京・Zepp Shinjukuで開催。完売のステージを終え、グループはさらなる成長を遂げた。6月19日には3rdアルバム『MAGiCAL BOX』をリリースする。今後目指すは「Zepp全国ツアー」。そして、大いなる“野望”も。プロデューサー兼リーダーで紫色担当の沖口優奈、衣装デザイン担当で水色担当の吉澤悠華、黄色担当の益田珠希、赤色担当の山本花奈、緑色担当の宇佐美空来(そら)のメンバー5人に、“これまでとこれから”を聞いた。

5人組アイドルグループ、マジカル・パンチラインが輝きを増している【写真:山口比佐夫】
5人組アイドルグループ、マジカル・パンチラインが輝きを増している【写真:山口比佐夫】

目指すは「Zepp全国ツアー」 新作アルバムの目標は「オリコンランキングでマジパンの最高順位」

 夢への舞台を次々と駆け上がり、キラキラの輝きが増しているアイドルグループがいる。『マジカル・パンチライン』(略称:マジパン)だ。今年2月に結成8周年を記念したワンマンライブを東京・Zepp Shinjukuで開催。完売のステージを終え、グループはさらなる成長を遂げた。6月19日には3rdアルバム『MAGiCAL BOX』をリリースする。今後目指すは「Zepp全国ツアー」。そして、大いなる“野望”も。プロデューサー兼リーダーで紫色担当の沖口優奈、衣装デザイン担当で水色担当の吉澤悠華、黄色担当の益田珠希、赤色担当の山本花奈、緑色担当の宇佐美空来(そら)のメンバー5人に、“これまでとこれから”を聞いた。(取材・文=吉原知也)

――結成8周年の記念ライブは大成功。沖口さんは結成時、吉澤さんは2019年、益田さん、山本さん、宇佐美さんは21年からマジパンで活動しているだけに、感慨深いですね。

沖口「5年前から『Zeppでライブがしたい』を目標に掲げてきました。少し時間はかかってしまったのですが、今のこの5人でZeppのステージに立てたことはすごくうれしいです。でも、思ったよりもそこまでの達成感はなかったです。ライブの最中に『もっと大きい会場でファンのみんなのことを見てみたいな』というふうに思いました。マジパンの未来を見ることができたステージになりました」

吉澤「8周年ライブは2月24日に行ったのですが、ちょうど5年前の同じ日に私のメンバー加入が発表されたんです。(ライブ会場で)私が新メンバーとして発表された時に、Zeppに向かって走る映像が流れたことを記憶しています。きれいにぴったり誕生日みたいになってうれしかったです」

宇佐美「ステージに立った瞬間、もう景色がきれい過ぎて。チケットもソールドアウトでありがたいことで、本当に泣きそうになりました」

山本「先輩たちがつないできた目標のZeppのステージに立つんだと、Zeppでこういう姿になりたいと思い描きながら活動してきました。私は普段緊張してしまうタイプなのですが、今回はあまり緊張せずに自信を持ってパフォーマンスができました」

――メンバーの担当カラーチェンジが行われ、新カラーがお披露目に。メンバーカラーに込められた思いもあるそうですね。

益田「メンバーカラーが変わったので、(ファンが応援のために持つ)サイリウムの色がいつもと違って新鮮でしたし、いつも以上に目に残りやすい景色になりました」

沖口「今回の紫色は私にとっては大きな意味があります。(初代リーダー兼プロデューサーを務めたOGの)佐藤麗奈さんと同じカラーで、継承させていただきました。麗奈さんはマジパンにとってはなくてはならない存在。その麗奈さんに追いつき、追い越したい。そんな思いでアイドル活動に取り組んでいます。この間、麗奈さんに会った時に『まだ紫が似合ってないよ(笑)』と言われたので、『似合ってる』と言ってもらえるように頑張ります!」

マジカル・パンチラインの5人は新作アルバムへの熱い思いを語った【写真:山口比佐夫】
マジカル・パンチラインの5人は新作アルバムへの熱い思いを語った【写真:山口比佐夫】

沖口優奈「自分が心からやり切ったと言えるまで、このマジカル・パンチラインを続けたい」

――個性あふれる5人組。アイドルになるきっかけもユニークそのもの。マジパンで実現したい夢、理想のアイドル像とは?

山本「私はもともと女優さんになりたくて、事務所(ボックスコーポレーション)に入りました。人を笑顔にできる存在になりたいです。それはアイドルでもできることだと思っています。世界に向けて発信して、国にとらわれないぐらいの大きなアイドルになりたいです」

沖口「そう言えば先日、特典会(ファンとの交流会)の時に、空来ちゃんの列に海外の方が並んでいたよね」

宇佐美「そうなんです。フランスから来た方でした。自分ではなんでなのか分かりませんが、グローバルな人気があります(笑)。私は女優さんやモデルさんになりたくて事務所でレッスンを受けていて、そこでオーディションを受けてみないかとお声がけをいただいて、13歳でアイドルになりました。自分がアイドルになるとは想像が付きませんでした。この3年間を振り返ると、実は『アイドルをやっていて大丈夫かな』と深く考え込む時期もありました。Zeppの目標が決まり、前に進むしかないと走り抜けてきました。自分自身ではこの1年は歌を頑張ってきました。私だけの歌声、唯一無二の歌い方を見つけていきたいです」

益田「私は小中とバスケをしてスポーツにのめり込んでいて、アイドルとはかけ離れた生活を送っていました。欅坂46さんのファンで推し活をしていました。次第に、ステージからの景色はどういうふうに見えるんだろうと思うようになって、坂道グループのオーディションを受けてみたんです。そうしたら3次審査まで進むことができました。それでちょっと自信が付いて、マジパンのオーディションを受けました。人前に出ることが苦手で、加入当初は愛想笑いみたいになることが多かったのですが、ステージを重ねていくことで、ファンの方々から『最近すごく表情がいいね』と褒めていただくことが多くなりました。成長を実感しました。笑顔だけでなく、いろいろな表情ができるようになればと思っています」

吉澤「私も女優さんになりたくてこの事務所に入りました。マジパンのオーディションを受けたのが中3年の時で、自分がアイドルになるなんて思ってもなくて…。実際にこうやって5年間、活動を続けているのに自分でもびっくりです。私は今、ステージ衣装のデザインを担当しているので、もっと追求していきたいです。昔から洋服が好きで、服飾の勉強をしています。自分たちの衣装のデザインはもう6着目になりました。ココ・シャネルを目指します! いつか自分のファッションブランドを立ち上げたいです」

――リーダーの沖口さんは結成時からの初期メンバーで、最後の5人目として16年2月に加入。母親のファインプレーによる“奇跡の加入”だったそう。マジパンのメンバーでいることへの思いも、人一倍強い。

沖口「私はずっとアイドル志望で、マジパンのオーディションで本当にギリギリ滑り込みました。結成時に他のメンバーが決まっていく中で、1人だけ枠が空いていたんです。『どうなるんだろう』と思っていたところ、ちょうどタイミングよくうちのママが社長に連絡したんです。私は大阪出身で当時高校3年生でした。ママが『春から上京するのでよろしくお願いします』と電話して。その効果があったのか、追加面談をしていただいて、奇跡的な加入を果たしました(笑)。当時18歳だったので『アイドルは年齢的に厳しいんじゃないか』と言われていました。そうだなと思ってあきらめていたのですが、そこでお話をいただくことができました。アイドルになりたいという夢がかない、8年間続けてくることができました。だから、自分が心からやり切ったと言えるまで、このマジカル・パンチラインを続けたいなと思っています。私のアイドル人生はマジパンだけです。それに、いつまで居座っているんだと言われないように、ずっとフレッシュにアイドルを続けていきたいです」

5人の夢「大きいフェスに出演して、トリを務めたい!」

――6月に発売される新アルバムは、今の5人ならではの魅力を再確認し、グループの未来像を打ち出す内容で、充実の仕上がりになりそうだ。

沖口「この2年デジタルシングルとして新曲をリリースさせていただいていたので、CD作品としては久しぶりです。まだリリースしていない『新しいw』という曲があります。7周年の時に初披露して音源化されていなかったのですが、今回、収録することになりました。また、前の体制の時にリリースされて歌い継いでいる曲について、『ライブ以外のみんなに会えない時にも今のメンバーの声で聴きたいよ』というご意見をすごくいただいています。今回、今の5人のメンバーで歌い直すことになりました。8周年で夢がかなったこのタイミングで、ファンの皆さんが待ち望んでいたものをプレゼントできるかなと思っています。今のマジパンはこの5人なんだということをしっかりと見せられる。過去も未来も伝えられる。そんなアルバムを作っていきたいです。しっかりと皆さんに満足してもらえるようなアルバムを完成させて、オリコンランキングでマジパンの最高順位を狙っていきたいです!」

――世界を見据えるマジパンとしての今後の目標は。

宇佐美「大きいフェスに出演して、トリを務めたいです! この5人で実現させたい。その多いが強いです」

沖口「Zeppで夢がかないましたが、全然そこで満足するつもりはないです。今度はZeppツアーを回りたいです! これをマジパンの次の目標にして、メンバーみんなとしっかり話し合って、気持ちを一致させて頑張っていきたいです。それに、私たちは『世界中の毎日をキラキラハッピーにする!!』をコンセプトに活動しています。日本だけにとどまらず、世界を見ていきたいです。もし言葉が通じなかったとしても、マジパンのこのキラキラ感やがむしゃら感を見てもらって、『歌詞は分からないけど、なんか元気が出るな』と、見るだけで元気を出してもらえるようなグループになりたいと思っています。そのためにも、まずは47都道府県の皆さんを、日本国内をキラキラハッピーにしていきたいです!」

次のページへ (2/2) 【写真】『マジカル・パンチライン』メンバーの魅力的なソロショット
1 2
あなたの“気になる”を教えてください