俳優の佐藤健、長澤まさみが7日、都内で行われた映画『四月になれば彼女は』（3月22日公開）の完成披露試写会に出席。初共演について振り返った。

　原作は、発行部数45万部を突破した川村元気氏による同名恋愛小説。婚約者・弥生との結婚が控える精神科医・藤代俊のともに、かつての恋人から手紙が届く。ウユニ塩湖から届いた手紙には、10年前の初恋の記憶がつづられており、その後も世界各地から手紙が届く……というストーリー。

　佐藤と長澤は、以前CMで一緒になったものの作品では初共演。今回恋人役を演じた。長澤は「佐藤さんはすごく信頼のおける方。お芝居するのを楽しみにしていた。恋人の役ですから、役として向き合えるように仲良くなりたいなと思ったので雑談しました。空気感を藤代と弥生に近づくように歩み寄っていたような気がします」と振り返り、佐藤の顔を見て「楽しかったよね？」と笑顔で投げかけた。

　佐藤は「現場の空気は完全に長澤さんが作ってくれた。番長のように、みんなを引っ張ってくれた」と告白。山田智和監督も「長澤さんは座長気質のある方。ある種男前で引っ張ってくれる。空気を『行くぞ！』みたいに作ってくれる女優さんでした。小雨が振って『濡れちゃうし、申し訳ないな』と僕がおどおどしていると、『全然行こっ！　行くよ！』って。それがすごく心強かった」と感謝した。しかし、そのエピソードを長澤は「覚えてない（笑）。いつも話だろう？」と苦笑し、会場の笑いを誘った。

　撮影終了から約2年。ようやくお披露目となり、佐藤は「非常に感慨深い。我々にとって非常に大切な作品です」と紹介した。もともと原作のファンで、「登場人物が語るセリフが、『永遠の愛なんてない』とか『ほとんどの人が言っている優しさは気に入られたいだけ』みたいな皮肉めいた、でも真実をいったセリフが大好き。そこに惹かれた」と語った。

　試写会にはそのほか森七菜、ともさかりえ、山田智和監督も参加した。