俳優の上白石萌音が2月29日、都内で行われた舞台『千と千尋の神隠し』製作会見に橋本環奈、川栄李奈、福地桃子らとともに出席。千尋への思いを語った。

軽トラからセンチュリー、バイクにバギー…大御所タレントの仰天愛車遍歴（JAF Mate Onlineへ）

『千と千尋の神隠し』は2001年7月に公開された宮崎駿によるアニメーション映画。22年に英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター、ジョン・ケアードによる翻案・演出で初めて舞台化され、高い評価を得た。

　初演に続き千尋を演じる上白石は「今年も大好きな作品の一員になれることを幸せに思います。キャストが2倍に増えて、より『千と千尋の神隠し』の世界が豊かで自由になっている。毎日新鮮な気持ちで、柔らかく誠実な気持ちで臨みたい。初日まであと少し……。毎日向き合って、頑張ります」と意気込んだ。

　自身にとって舞台『千と千尋の神隠し』は、「ほかのことをしていてもずっと心のなかにあると感じる」大切な作品。「（街中で）10歳くらいの子を見かけると目で追ってしまう。どうやって立って、走って、しゃべっているのか、千尋のために子どもを研究している。稽古していなくても、ずっと心のなかに千尋がいる。おいしいものを食べたとき、すてきなものを見たときに千尋はどんな顔をするのかな、とか。千尋は友達のような、子どものようないとおしい存在。作品自体も、折に触れて思い出す大切なもの」と思いを明かした。

　11日に東京・帝国劇場での公演を皮切りに、愛知、福岡、大阪、北海道を巡回。そして、初となる海外公演として英国のロンドン・コロシアムでも上演される。英国公演では観客動員約30万人を見込んでいる。

「ロンドン公演はまったく想像がつかないです。本当に私たちがやるのかなって。この間、ロンドン公演のローテーションが発表されて千尋を演じる回数を数えたら、とんでもない数になっていた（笑）。まずは健康第一」と気を引き締めた。

　ロンドン公演でも日本語のまま演じ、現時点では演出も特に変更はないという。「言葉が違っても、空気感をそのまま届ける時間になるのでは。日本人の心を持って、真っすぐ向き合いたい」と話した。

※宮崎駿の「崎」の正式表記はたつさき