『不適切にも』表現でリアルなおわび「在宅酸素療法をしている患者の近くで煙草に火をつけるシーンが」

TBSは今月23日に放送した同局系連続ドラマ『不適切にもほどがある!』(金曜午後10時)第5話のシーンについて、28日までに番組公式サイトにおわびを掲載した。

TBS【写真:ENCOUNT編集部】
TBS【写真:ENCOUNT編集部】

TBSが番組公式サイトに掲載

 TBSは今月23日に放送した同局系連続ドラマ『不適切にもほどがある!』(金曜午後10時)第5話のシーンについて、28日までに番組公式サイトにおわびを掲載した。

「2月23日に放送した第5話の中で、在宅酸素療法をしている患者の近くで煙草に火をつけるシーンがありましたが、酸素吸入中、周囲2m以内での火気の使用は、火災等のおそれがあることから厳禁とされています。誤解を招く表現となりましたことをお詫び申し上げます」

『不適切にもほどがある!』は、宮藤官九郎氏のオリジナル脚本によるコメディー作。昭和61年の1986年から令和6年の2024年にタイムスリップした“昭和のおじさん”小川市郎(阿部サダヲ)が、コンプライアンスで縛られた令和の人々に考えるキッカケを与えていくストーリーが展開される。

 第5話『隠しごとしちゃダメですか?』の序盤では、市郎(阿部サダヲ)が犬島渚(仲里依紗)の父・ゆずる(古田新太)と対面。自分が渚の祖父で、ゆずるが自分の娘・小川純子(河合優実)の夫であることを知って動揺する。

 令和パートの喫茶店・SCANDALに場所を移しても動揺は続く。それを抑えようと、市郎がタバコをくわえるとゆずるが火を点けようと身を乗り出し、携帯用酸素ボンベが倒れる。市郎は「いいよ。自分でやるから」と言うが、渚が「(父は)心臓の手術をしたばかりで、呼吸がまだ…」と説明。そして、市郎がライターの火を消し、タバコを吸うのをやめるというシーンだった。

 同作では、昭和では当たり前だった表現、行動様式が令和の現代だと「不適切」とされていることを多々、描き出している。そこに面白さがあり、ドラマ内では毎回、「この作品には、不適切な台詞や喫煙シーンが含まれていますが、時代による言語表現や文化・風俗の変遷を描く本ドラマの特性に鑑み、1986年当時の表現をあえて使用して放送します」とする“お断りテロップ”が流れている。だが、今回の表現は、昭和でも許容されなかった行為でリアルな「おわび」となった。

次のページへ (2/2) 【動画】実際に『不適切にもほどがある!』で登場した在宅酸素療法を行うゆずる(古田新太)の姿
1 2
あなたの“気になる”を教えてください