【さよならマエストロ】俊平の元マネジャーの“片思い”姿が「泣けました」「愛が深い」

俳優の西島秀俊が主演を務め、芦田愛菜が共演するTBS系連続ドラマ『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(日曜午後9時)の第7話が、25日に放送された。今回は、満島真之介演じる鏑木晃一の姿に感動の声があがっている。

鏑木晃一を演じる満島真之介(右)【写真:(C)TBS】
鏑木晃一を演じる満島真之介(右)【写真:(C)TBS】

77歳で喜寿ライブを開催した小村二朗に「おめでとう」「よかったね」の声

 俳優の西島秀俊が主演を務め、芦田愛菜が共演するTBS系連続ドラマ『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(日曜午後9時)の第7話が、25日に放送された。今回は、満島真之介演じる鏑木晃一の姿に感動の声があがっている。

 同作は、脚本家・大島里美氏によるオリジナル作品。20代の頃から海外で活躍してきた天才指揮者・夏目俊平(西島)が、5年前に起きた“ある事件”をきっかけに家族と音楽を失ってしまう。そんな父を嫌う娘・響(芦田)。しばらく音楽界から離れていた俊平は、日本の地方オーケストラの指揮をするため数十年ぶりに帰国し、響と気まずい同居生活が始まる。父と娘が失った情熱を取り戻し、親子の絆と人生を再生させていくアパッシオナート(情熱的)なヒューマンドラマ。

(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)

 晴見市あおぞら文化ホール(あおぞらホール)がついに閉館となった。活動期間が残り1か月となった晴見フィルハーモニーは練習場所を失ってしまう。ホールに保管されていた楽譜は、晴見フィルの最古参・小村二朗(西田敏行)が店主を務める「うたカフェ二朗」で保管することに。

 そこで二朗は、自身の喜寿を記念した人生初の「リーダーライブ」を行うと告知する。晴見フィルであらゆる楽器を演奏した経験のある二朗は、これまで手掛けた22種類の楽器を演奏するという。しかしライブに向けて練習する二朗は、うまく演奏することができない。二朗は、晴見フィルの団員でプロオーケストラでも活躍するフルート奏者・倉科瑠李(新木裕子)のアドバイスで、一番好きな楽器・クラリネットに絞って練習することに。

 その頃、俊平は元マネジャーの鏑木から、ドイツの名門・ノイエシュタッド交響楽団の常任指揮者としてのオファーがあったことを告げられる。ノイエシュタッドは、俊平憧れの指揮者で元バイオリニストのクラウス・シュナイダーが指揮者を務める楽団。高校球児だった俊平は、シュナイダーのバイオリンを聞いて音楽の道を目指した。90歳を過ぎたシュナイダーが、後任に俊平を指名したという。鏑木は「俊平さん、今すぐ僕と一緒にドイツに帰りましょう! この失われた5年間を、取り戻しに」と熱く声をかける。

 同じ頃、晴見市に俊平の母校・香川県立高松城西高校から手紙が届く。創立100周年の記念式典で、俊平にゲスト出演してほしいという。さらに同時期に、晴見フィルは『仙台オーケストラフェスティバル』のコンペにエントリーする。優勝して話題になれば、今後の活動につながるかもしれないと考えたのだ。

 悩んだ俊平は鏑木に、「この街でやりたいことがある」とノイエシュタッドのオファーを断ることを伝えた。これまで俊平をそばで見続けてきた鏑木は眉をひそめ、「指揮者の人生は俊平さんの人生そのもの。こんなチャンス、二度も逃すんですか?」「三度目なんてもう絶対にありませんよ」と訴える。「それでもいい」という俊平に、「よくない! 僕はよくない! みんなだってよくない!」と声を荒げる鏑木。「あなたは、最高の舞台で、最高のオケと、かけがえのない音楽を作れる人なんですよ」と伝えた。そして5年前に指揮者を辞めた俊平に、「俊平さんはあの時、僕の夢も、応援しているみんなのことも、すべてを裏切ったんです!」と涙目で感情をぶつけた。

鏑木の熱い思い「俊平さんにとってのレポレッロになろう」

 二朗は、誕生日ライブを翌日に控えた日に突然倒れてしまう。ちょうど「うたカフェ二朗」を訪れていた鏑木は、すぐに救急車を呼んだ。幸い、すぐに元気になった二朗だが、入院のためライブは出演できないことに。

 お見舞いに来た鏑木は、「マネジャー、クビになっちゃいました」と二朗に明かす。俊平のオファーの件を伝えると、俊平との出会いを語り始める。ヨーロッパの音楽大学留学中に、モーツァルトのオペラ『ドン・ジョバンニ』を指揮する俊平の姿を見て、ファンになった鏑木。主役のドン・ジョバンニに仕える家来・レポレッロに自分の姿を重ね、「ダークヒーローのドン・ジョバンニに振り回されて、どんなに散々な目に遭っても、ご主人様のカッコよさにほれこんでて、とことん尽くし続ける男なんですよ」と語る。

 俊平の音楽に出会い、「僕は演奏家を目指すんじゃなくて、俊平さんにとってのレポレッロになろうって決めたんです」と振り返る。俊平の才能をたくさんの人に届けることが夢だったと語り、「苦しいっすね~、片思いっつーのは」と笑いながら涙する。

 二朗は、「俺もそうだよ。俺も振られっぱなしだよ、音楽に」と語る。子どもの頃にクラリネットにハマり、親戚の前で『アマポーラ』を演奏し喝采(かっさい)を浴びた二朗は、その後、全く上達しなかったと語り出す。それからたくさんの楽器に手をつけたが、楽しいのは最初の3日間だけで、結局何も身につかなったという。俊平が晴見フィルにやって来て情熱的になった後輩団員たちを見て、「俺も人生でいっぺんくらいは、満足がいく演奏してみてぇな~って」と、ライブを企画した理由を語った。しかしライブ前に倒れてしまい、「結局、一生の片思い。でも、後悔はしてねぇな」と鏑木に伝えた。

 すると二朗の病院に、俊平率いる晴見フィルメンバーがやって来る。俊平の機転で、急きょ病院の食堂を使い、ライブを開催することにしたのだ。俊平の意図を理解した鏑木は、二朗を車いすに乗せ、食堂に連れて行く。クラリネットを受け取った二朗は、俊平の指揮と晴見フィルの演奏で『アマポーラ』を披露し、再び喝采を浴びたのだった。

 指揮を終えた俊平は鏑木のもとに向かい、「鏑木くん。きみと2人で、たくさんの夢をかなえた。それは僕の人生の、かけがえのない宝物です。感謝してます」と伝える。「でも、今の僕の夢は、ここにあるんです」と笑顔で伝える俊平に、鏑木は涙を流して頷き、「ついて行きますよ。僕は永遠に俊平さんのレポレッロですから」と笑顔で答えた。

 俊平に仕える鏑木の姿に、SNS上では「鏑木のマエストロへの熱い思い…泣けました」「鏑木さんの愛が深い…」「鏑木くんの『ついて行きますよ!』にホッとした」と感動の声が。また、無事に喜寿のライブで演奏できた二朗にも「二朗さん良かった」「77歳ライブおめでとう」「コムちゃん、お誕生日に心から音楽を楽しめたね。もう片思いじゃないよ」と、お祝いのコメントが寄せられている。

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