バナナマン「赤えんぴつ」武道館ライブ2日間を完走 日村勇紀は感動「またすぐやりたい」

お笑いコンビ・バナナマンの設楽統と日村勇紀がコント内で演じているフォークデュオ・赤えんぴつによるライブ「赤えんぴつ in 武道館」が9日と10日に開催された。

バナナマン扮する「赤えんぴつ」が武道館ライブを開催した【写真:RyuyaAmao】
バナナマン扮する「赤えんぴつ」が武道館ライブを開催した【写真:RyuyaAmao】

星野源がお祝いVTRで出演

 お笑いコンビ・バナナマンの設楽統と日村勇紀がコント内で演じているフォークデュオ・赤えんぴつによるライブ「赤えんぴつ in 武道館」が9日と10日に開催された。

 赤えんぴつは、設楽が演じるボーカル“おーちゃん”と、日村が演じるギター“ひーとん”の楽曲もさることながら、猟奇的な掛け合いも人気を集めている。2001年に行われた単独ライブ「激ミルク」にて初登場し、以後バナナマン単独ライブにほぼ毎回登場。彼らならではのストレートな歌詞や型にとらわれない楽曲の数々が、音楽業界・アーティストからも高く評価されている。

 9日・10日の2日間ともチケットは見切れ席、立見席を含め完売となった今回のライブ。初日の9日は、赤えんぴつのソロライブ。アリーナ中央ステージに登場し「ライブハウス武道館へようこそ!」とおーちゃんの雄たけびから始まり『いちごみるく』、『バイバイ』など初期の赤えんぴつならではの閉塞感漂う楽曲で会場を”赤えんぴつの世界“に引き込んだ。

 今回初めてバックバンドとの演奏も披露。サイトウ“JxJx”ジュン(YOUR SONG IS GOOD)をバンドマスターに迎え、冨田謙、村田シゲ、吉澤成友(YOUR SONG IS GOOD)、松井泉(YOUR SONG IS GOOD)、光永渉、仰木亮彦(在日ファンク)というメンバーとの共演で、いつもの演奏とはまた違う世界観を広げた。武道館のステージいっぱいに走りまわりながら、ひーとんのタンクトップもビリビリに破けるなど、いつもの小競り合いも健在。赤えんぴつの代表曲『誕生花』、『自転車』、『それを胸に』などを含めた全18曲を披露し会場を盛り上げた。

 2日目の10日は、赤えんぴつ+αとしてchelmico、乃木坂46、三浦大知、トータス松本といった豪華ゲストが集まった。赤えんぴつのソロ歌唱に加えて、ゲストのオリジナル楽曲と赤えんぴつの楽曲をゲストとともにコラボ歌唱も披露。また、ゲストとのトークでも大いに花を咲かせた。

 Chelmicoは昨年のバナナマンライブbananaman live Oのオープニング楽曲「BLUE」、さらに『チュッチュッチュルッチュ』にラップを加えた赤えんぴつコラボバージョンを。三浦大知は自身も大好きな歌だという『好きだ』と、『ディーダダ×EXCITE』では”赤えんぴつとストリートでやっていた”というダンスで会場を魅了。

 乃木坂46は『インフルエンサー』でライブを乗っ取り、トークではデビューからの付き合いの息のあった掛け合いを見せた。指を痛めた“ひーとん”の代わりにギターを弾ける人として客席から登場したトータス松本は『イカレポンチ』、さらには赤えんぴつの為に作った新曲『白けしゴム』を披露。『ガッツだぜ』のフレーズも盛り込まれたサービス精神旺盛な、遊びごころ溢れる楽曲となった。アンコールは、赤えんぴつとゲストで赤えんぴつの楽曲『自転車』を全員で歌唱し、2日間の公演を完走した。

 両日ともに、バナナマンとゆかりのある星野源がお祝いVTRで出演。これまで星野のライブに赤えんぴつがVTR出演したこともあったが、今回はこれに応える形での出演という、長年のファンにはたまらない演出となった。森山直太朗も音声で出演し、毎年恒例となっているラジオでのやりとりを彷彿(ほうふつ)とさせる掛け合いで会場を沸かせた。

乃木坂46・与田祐希(左)とおーちゃん(設楽統)が熱唱【写真:RyuyaAmao】
乃木坂46・与田祐希(左)とおーちゃん(設楽統)が熱唱【写真:RyuyaAmao】

アーカイブ配信も実施

 さらに、今回は赤えんぴつの楽曲につながるオリジナルドラマ映像を作成し、会場で初公開。演出はCMプランナー・クリエーティブディレクターのTUGBORD麻生哲郎氏が務め、俳優の中村倫也と黒木華が特別出演し、会場を驚かせた。同じストーリーを2つの視点で描き、9日は黒木主演で作家・永井ふわふわ氏の実話を基にした楽曲『よし子ちゃん』へつながる物語に。10日は中村主演による、ある別れを描いた名曲『それを胸に』へつながる、2日間通して完成するスペシャルな映像となった。

 ライブ会場内では、3月30日~4月1日にLIFORK Harajyukuにて人気のバ帽やTシャツなどバナナマングッズを集めた「バナナマングッズPOP UPストア」が初開催されることもサプライズ発表された。大盛況のうちに幕を閉じたライブは、バナナマンにとって結成30周年を祝う豪華な2日間となった。

 なお、11日午後6時からはアーカイブ配信もスタート。配信期間は18日午後11時59分までで、「ローソンLIVE STREAMING/ZAIKO」にて視聴チケット料金4500円で視聴することができる。

<歌唱曲>
「DAY1」2月9日
・『いちごみるく』(赤えんぴつ)
・『自転車』(赤えんぴつ)
・『それを胸に』(赤えんぴつ)
・『誕生花』(赤えんぴつ)
・『夢』(赤えんぴつ)
など全18曲

「DAY2」2月10日
・『桃ジュース』(赤えんぴつ)
・『それを胸に』(赤えんぴつ)
・『よし子ちゃん』(赤えんぴつ)
・『BLUE』(chelmico)
・『チュッチュッチュルッチュ』(赤えんぴつ&chelmico)
・『ディーダダ×EXCITE』(赤えんぴつ&三浦大知)
・『恋ごころ×インフルエンサー』(赤えんぴつ&乃木坂46)
・『イカレポンチ』(赤えんぴつ&トータス松本)
など全22曲

 設楽と日村のコメントは以下の通り。

○設楽統

「初日は、あっという間で、嘘だと思うかもしれませんが、不思議とやった気がしなかったです。2日目があるということで安心しました(笑)。一生懸命、間違えないようにとか練習通りにしないとと思い、最初は緊張もありましたが、みんながすごく盛り上がってくれて徐々にとても楽しくなっていきました。2日目はゲストの方がいらっしゃったので、初日とは全く雰囲気が違いましたし、プロのアーティストの凄さを感じました。トータス松本さんが歌っている時につい『最高っすね!』とご本人に言ってしまいました。あと、アンコールでの会場の一体感は本当に感動でした。いつものお笑いライブとは全く違いました。できるならもっとやりたいですが、武道館だと会場が大きすぎて無理ですかね(笑)。楽しかったなあ。またいつかやれたらいいですね」

○日村勇紀

「とても楽しかったです。演奏している時は余裕がなかったり、トークの時は意外と会場も暗く、お客さんの反応を見ることができなかったのですが、アンコールの時に会場が明るくなり、大勢のお客さんの顔が見えて、手を振ってくれたり、掛け声をくれたことにとても感動しました。これが武道館の良さですかね。これまで、生でたくさんのいろんなコントのライブに出演させていただきましたが、どれとも違う体験したことのない興奮がありました。本当に凄かったです。2日間、最高でした。またすぐやりたいです。バンドメンバーとも約束したので(笑)」

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