宮本亜門「何回も自殺しようとした」 引きこもりだった高校時代を赤裸々告白、立ち直ったきっかけは?

演出家の宮本亜門が10日、都内で行われた厚生労働省「ひきこもりVOICE STATIONフェス」に、ゆうたろう、高橋みなみとともに出席した。高校時代にひきこもりを経験したことを振り返り、「何回も自殺しようとした」と告白した。

イベントに登場した宮本亜門【写真:ENCOUNT編集部】
イベントに登場した宮本亜門【写真:ENCOUNT編集部】

「とにかく集団生活がすっごく苦手だった」と明かす

 演出家の宮本亜門が10日、都内で行われた厚生労働省「ひきこもりVOICE STATIONフェス」に、ゆうたろう、高橋みなみとともに出席した。高校時代にひきこもりを経験したことを振り返り、「何回も自殺しようとした」と告白した。

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 宮本は「だいぶ昔のことなんですけど……(笑)」と前置きしつつ、「幼稚園くらいから『皆の好きなことと、自分の好きなことが違うな~』と思った。『とにかく学校で皆で合わせなきゃ』と。皆がアイドル好きだったら『アイドルいいね~』って口で言ってるんだけど、興味がない状態」と話す中、高橋と目を合わせて「(高橋は以前)アイドルだった。申し訳ない」と照れ笑い。高橋は「アイドルです、ありがとうございます」と白い歯をこぼした。

 続けて宮本は「そんなこともあって『人に合わせきゃ』がどんどんたまっていって、もう人がだんだん怖くなった。とにかく集団生活がすっごく苦手だった。幼稚園から苦手で、人の前で話すのも怖くて」と述懐。「ある日高校で……1年生かな? 突然『やっぱり行きたくない』と。ずっと部屋に1年間ひきこもった。『もう限界だ』、『自分は生きてる価値がない』、『自分なんておかしいんじゃないか』とだいぶ自己否定をしてしまった。とにかく親の理想でもなんでもない自分をすごく否定していた」と述べた。

 学校教育について「『なんでこれやんなきゃいけないの?』、『なんで皆同じことをして平気なの?』とそっちの疑問、疑問、疑問が出てきた。『もしこうやって生きていかないといけないなら僕はもうだめだ!』、『こんなところいたくない!』と何回も自殺しようとした」と告白。

 学校という教育機関について「先生も必死にやってるけど、構造自体がおかしい! 大人になってやっと言えるようになったけど、(学生時代に)なんで興味のないことを『覚えなきゃ~! 覚えなきゃ~!』とやってるのがもう限界に来てましたね」と振り返った。

 立ち直ったきっかけを問われて「僕は精神科に行ったこと。そのときは『人生終わりかな』と思ったんだけど、精神科の先生がすごくいい人で、何一つ否定せずに『はい、そうなんだ~』とニコニコしてて。もう、『診察料返せよ』と最初は思いましたけど(笑)、だけどそれが結果的に良くて。最初は人とこんな風に喋れない人だったんだけど、日に日にだんだん喋っていったら、うなずいてもらっては『いいんだよ、そういう考えもあって。いいんだよ』と言ってくれた。毎日通ってたら楽しくなってきて『行くだけ行ってみようかな』と思って、徐々に徐々に行き始めた感じです」と話した。

 厚生労働省は、ひきこもりに理解がある地域社会の実現を目指し、10月よりTOKYO MX『ひきこもりボイスTV』(全6回)を制作・放送。「ひきこもりVOICE STATION全国キャラバン」を6ブロック(埼玉、長崎、京都、福島、島根、石川)で開催してきた。集大成として2月10日に「ひきこもりVOICE STATIONフェス」を東京にて開催。今回のキャンペーンの目的である“ひきこもり状態にある方やその家族が孤立することなく、地域社会に住む一人ひとりがひきこもりに関する理解を深め、相談しやすい環境づくり”になるよう、ひきこもり経験のあるタレントや、ひきこもり支援者、そして有識者を交えてディスカッションを行った。

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