大沢たかお、“動かない演技”でクタクタに 『沈黙の艦隊』主演は「本当に難しかったです」

俳優の大沢たかおが主演を務めるAmazon Originalドラマ『沈黙の艦隊 シーズン1 ~東京湾大海戦~』が、Prime Videoにて9日に1~6話、16日に7~8話と2週にわたって240以上の国や地域で世界独占配信される。このたび、大沢が主人公・海江田四郎を演じるうえでのこだわりについて語った。

大沢たかお演じる海江田四郎【写真:(C)2024 Amazon Content Services LLC OR ITS AFFILIATES.原作/かわぐちかいじ『沈黙の艦隊』(講談社「モーニング」所載)】
大沢たかお演じる海江田四郎【写真:(C)2024 Amazon Content Services LLC OR ITS AFFILIATES.原作/かわぐちかいじ『沈黙の艦隊』(講談社「モーニング」所載)】

Prime Videoで9日から世界配信

 俳優の大沢たかおが主演を務めるAmazon Originalドラマ『沈黙の艦隊 シーズン1 ~東京湾大海戦~』が、Prime Videoにて9日に1~6話、16日に7~8話と2週にわたって240以上の国や地域で世界独占配信される。このたび、大沢が主人公・海江田四郎を演じるうえでのこだわりについて語った。

 本作は、1988~96年に『モーニング』(講談社)で連載された、累計発行部数3200万部(紙・電子)を突破する大ヒットコミック『沈黙の艦隊』(作・かわぐちかいじ)を原作とし、主演・大沢で実写化された映画『沈黙の艦隊』。劇場版で描かれた“序章”とも言える物語に加え、その後東京湾に戦いの舞台を移し日本だけでなく世界を巻き込んでいく衝撃のクライマックスまでを描く全8話の“完全版”ドラマが誕生した。

 本作の主人公で独立戦闘国家「やまと」を率いる海江田に扮(ふん)するのは、映画『キングダム』では筋肉隆々で圧倒的な存在感を放つキャラクターを鍛え上げられた肉体で表現し、ドラマ『JIN‐仁‐』では命を救うために奔走する医者を感情豊かに演じるなど、さまざまな演技で魅せてきた大沢が、本作で何を考えているかわからないミステリアスな男・海江田を演じるために、“動かない演技”にこだわっていたことを明かした。

 原子力潜水艦シーバットに核ミサイルを積載したまま突如逃亡し、全世界に「やまと」を宣言した海江田は果たしてテロリストか、それとも救世主か――。大沢が演じる海江田はどんな時も静かに粛々と行動を起こしており、その腹の内では何を考えているのか分からないミステリアスな人物として描かれている。そんな真意を潜めた海江田を表現するため、大沢は監督とも話し合いを重ね、撮影当初に練っていた動く演技プランを変更し、あえて“動かない”ことにこだわって演じることになったそう。

 大沢は「2か月の撮影で、海江田は潜水艦の中を5歩くらいしか歩いていないんじゃないでしょうか?(笑)」と自身で語るほど動きを最小限に抑えて演じたが、劇中の海江田は“頭脳”を駆使して戦い続けているため、大沢はほとんど動いていないにもかかわらずクタクタになってしまったと明かす。

 敵の姿が見えない潜水艦での撮影を振り返り、「実はほぼ心理戦です。海江田は、状況と相手の言葉だけで戦略を練らないといけない状況がずっと続くんです。だから、クランクイン前に想像していた以上に頭が疲れました。とにかく夕方になるとものが考えられなくなるくらい、大変でした。海江田は不動の男で、あまり体を動かさない。でも、頭の中はアメリカに行って、日本に行ってと世界の海をまたにかけている。だからそのバランスをとるのが本当に難しかったです」とその裏側を告白した。

 海江田は音楽を利用して意表を突いたり、突然姿を現しては相手の裏をかくなど、潜水艦を自在に操る卓越した戦略で自衛隊や米軍、政府までも翻弄(ほんろう)する。劇場版では潜水艦の中から戦う海江田の姿が描かれたが、ドラマ版では東京湾に舞台を移し、日本やアメリカ政府を相手取った直接対決に臨む新たな海江田の局面が描かれる。潜水艦の中で指揮を取っていても、外交の席に座っていても、常に前だけを見据え「やまと」だけでなく世界平和の行く末すらも見通しているかのようなまな差しが印象的な姿になっている。

次のページへ (2/2) 【写真】潜水艦の中で“動かない” 大沢たかおの劇中シーン
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