「不義理すぎる」とバッシング ONEとK-1との間で起きていたトラブルの真相、チャトリCEOが潔白主張
アジア最大の格闘技団体「ONEチャンピオンシップ」は1月28日、同団体4年ぶりの日本対会「ONE 165: スーパーレック vs. 武尊」(東京・有明アリーナ)を開催した。ONEに対しては大会当日までの期間に、K-1やRISEの選手出場を巡ってのトラブルが発生するなどし、日本の格闘技ファンからは厳しい目を向けられていた。大会終了後、チャトリ・シットヨートンCEOがトラブルの真相や日本への思いを語った。
他団体と対抗戦をする可能性はほぼゼロ「もしあるとするならば」
アジア最大の格闘技団体「ONEチャンピオンシップ」は1月28日、同団体4年ぶりの日本対会「ONE 165: スーパーレック vs. 武尊」(東京・有明アリーナ)を開催した。ONEに対しては大会当日までの期間に、K-1やRISEの選手出場を巡ってのトラブルが発生するなどし、日本の格闘技ファンからは厳しい目を向けられていた。大会終了後、チャトリ・シットヨートンCEOがトラブルの真相や日本への思いを語った。
「ONE側がK-1に選手出場を要請しているが連絡がない」などの情報が大きくなってきたのは今年に入ってから。さらに騒動になったのは1月29日に行われた「K-1 WORLD MAX 2024」(3月20日、東京・国立代々木競技場第一体育館)の概要記者会見だった。
K-1プロデューサーのカルロス菊田氏がこの問題を巡るONEの対応について「返事がない状況。真っ当なビジネスが出来る人たちじゃない」「日本のマーケットを舐めているのか、日本人を舐め切っているのか」と怒りをあらわに。Krushプロデューサー・宮田充氏はチャトリCEOを「裸の王様」と切り捨てていた。
この日の会見を境にONEへの風当たりは一気に強くなる。ネット上では発言の一部を“切り取り”する投稿が拡散され「不義理すぎる」「ONE 大丈夫なんか…?」「日本進出する気ないやろ笑」などの声が上がっていた。
大会当日までこの問題に関するONE側の発言は1月25日の会見囲み取材でチャトリCEOが語った「K-1の選手を呼ぶことはない」のみ。本当は何が起こっていたのか。チャトリCEOが大会後、真相を明かす。
「大前提としてどの団体のことも尊敬しています。K-1が日本でベストな団体ってことも知っています。事実、間に入った関係者の日本の格闘技を盛り上げるためのアイデアとして『ONE対K-1にしてはどうか』というのがありました。自分自身はその話に入っていたわけではないんです」
さらに「自分自身宛には彼らから何もそれに関するEメールも受け取っていないし、K-1、RISEと電話も全くしていない。会議もしていないんです。間に入ってくれた関係者が今回の大会を盛り上げるためにアイデアを出してくれていたんです」と重ねて強調した。
今回の件は団体同士の情報の行き違いだったようだ。現代の日本格闘界で“対抗戦”はトレンドになりつつあるが、ONEが日本の団体と対抗戦をする可能性はほぼない。これは日本を「下」に見ているからではなく、そもそものコンセプトと違うからだった。
「そもそもいままでの12年間で他の団体と対抗戦をやったことはありません。これからもやることはないと思います。なぜなら、ONEのなかでベストとベストが戦っているから。だから対抗戦をやる必要性を感じていないです。もしあるとするならば、ONE対UFC。これは世界の2大団体なので、やる意味はあるかなと思います」
チャトリCEOは2022年11月にENCOUNTが行ったインタビューであふれる日本への思いを語っていた。強気すぎるように受け取れる言動は賛否を呼ぶが、それこそ、日本人の母からの教わった「正直さ優しさ」だ。
「私は日本が大好きだし、日本人が大好き。母は日本人で、母と話すときはいつも日本語で話しています。だからこそ僕がやりたいことはONEを日本に持ってきて、日本人に格闘技を通して誇りと栄光を持ってもらいたい」