「東映まんがまつり」はスパロボ大戦? 子ども心を揺さぶる夢のヒーロー共演が実現
1967年に始まった、子ども向けの映画をまとめて上映するイベントが「東映まんがまつり」だ。昭和世代は懐かしいと感じる人が多いだろう。名称変更や公開されていない時期もありながら、2019年には29年ぶりの復活で話題となった。今回は東映まんがまつりの歴史を、ロボットアニメ中心に振り返る。
「東映まんがまつり」の歴史とは?
1967年に始まった、子ども向けの映画をまとめて上映するイベントが「東映まんがまつり」だ。昭和世代は懐かしいと感じる人が多いだろう。名称変更や公開されていない時期もありながら、2019年には29年ぶりの復活で話題となった。今回は東映まんがまつりの歴史を、ロボットアニメ中心に振り返る。
第1回目の1967年は『ひょっこりひょうたん島』『魔法使いサリー』『キャプテンウルトラ』『黄金バット』が公開された。それから5年ほどは、アニメ放送のブローアップ版で『ゲゲゲの鬼太郎』『ひみつのアッコちゃん』などが登場。
73年には『マジンガーZ対デビルマン』が公開され、当時、多くの子どもたちが興奮したことだろう。永井豪氏の生み出した二大ヒーローが、機械獣団や妖獣から地球を守る物語は、人気作品の主役が共演する内容として高評価が多く、本作を機にクロスオーバー作品の需要は増加した。
また、2023年には『マジンガーZ対デビルマン』の50周年記念として、東映の公式YouTubeチャンネルに期間限定で無料配信も行われた。作品を見た人はX(ツイッター)で「ダイナミックな構図が山盛りで面白い」「熱い共闘が素晴らしい」などのコメントを上げている。
1973年の『マジンガーZ対デビルマン』に続き75年には『グレートマジンガー対ゲッターロボ』が公開。マジンガーZよりも体格や戦闘能力がレベルアップしたグレートマジンガーと、陸・空・海の合わせた3形態に変わるゲッターロボによる本作品は、スーパーロボット大戦の原点とも言われている。
『グレートマジンガー対ゲッターロボ』では、横浜上空に謎の円盤がやってきたという設定。円盤からは宇宙怪獣ギルギルガンの幼虫が投下され、ゲッターロボが円盤に向かう。地上の幼虫には、グレートマジンガーが出撃するも、ゲッターロボもグレートマジンガーもお互い苦戦を強いられるという内容だ。そして幼虫から成長した宇宙怪獣ギルギルガンに、2体のスーパーロボットが協力して挑むという本ストーリーは、1時間もない短い尺のなかに敵であるギルギルガンの強さやグレートマジンガーとゲッターロボによる熱い共闘が描かれているのがとても面白い。
また、76年は春と夏の2回、東映まんがまつりが開催。春には『UFOロボ グレンダイザー対グレートマジンガー』、夏には『グレンダイザー・ゲッターロボG・グレートマジンガー 決戦! 大海獣』などが公開。
東映まんがまつりでは、このように人気アニメによるクロスオーバー作品が多く登場し、夢のような共演が実現した。昭和世代の子どもだちにとって『東映まんがまつり』は、とにもかくにも最高の“まつり”だったに違いない。