2回も打ち切りの異例作品も? 惜しまれながらも急展開で連載終了したジャンプ漫画たち

大好きだった連載漫画の終了は寂しく感じてしまうものだ。物語がきれいに完結していれば後味が良いが、これから楽しくなりそうだと思っていたのに突然終了してしまうと、一層悲しくなるだろう。本記事では、人気があったのに突然打ち切りとなった『週刊少年ジャンプ』(集英社)作品の漫画を3つ紹介する。

連載終了後にアニメ化や続編の連載が始まることも(写真はイメージ)【写真:写真AC】
連載終了後にアニメ化や続編の連載が始まることも(写真はイメージ)【写真:写真AC】

打ち切り後に人気に火がつくパターンも

 大好きだった連載漫画の終了は寂しく感じてしまうものだ。物語がきれいに完結していれば後味が良いが、これから楽しくなりそうだと思っていたのに突然終了してしまうと、一層悲しくなるだろう。本記事では、人気があったのに突然打ち切りとなった『週刊少年ジャンプ』(集英社)作品の漫画を3つ紹介する。

 まずは1998年に連載がスタートした『シャーマンキング』(作者:武井宏之)だ。主人公の麻倉葉は霊と会話ができる「シャーマン」と呼ばれる能力者で、その王であるシャーマンキングを目指す作品である。ジャンプ作品らしい王道バトル漫画だが、「なんとかなる」という麻倉の楽天的性格によるゆるい空気感とのギャップが人気となり、2001年にはテレビ東京にてアニメ化された。

 ところが徐々に低迷し、04年に連載が終了。最終回では、麻倉と仲間たちが宿敵・ハオの元へ向かう前に「寝るぞーっ!」と叫び休息し始める展開から、なんの脈絡もなく突然幕を閉じた。

 その後、連載終了後のストーリーを最終章として380ページ以上加筆した完全版コミックスが発売され、21年には本作がテレビ東京にて再アニメ化も果たした。さらに、葉の息子を主人公としたアニメ『SHAMAN KING FLOWERS』がテレビ東京にて24年1月より放送と、人気が再熱しているようだ。

 また、1998年に連載開始された『ライジングインパクト』(作者:鈴木央)も、珍しい打ち切りエピソードのある漫画だ。主人公のガウェイン・七海は小学生ながら300ヤードを超すすさまじいショットを放ち、世界一の飛ばし屋を目指すゴルフ漫画としてスタートした。しかし、99年に連載打ち切りとなる。この打ち切りに対して読者から「復活して欲しい」「なんで連載終了?」などの反響が大きかったため、数か月後、連載再開となる。

 復活後は、パッドの成功ラインが光の道として見える「シャイニングロード」や120ヤード以内は必ずチップインさせる「フォーリングスター」などの特殊能力「ギフト」を駆使して、スコア争いが一層激しくなったのも魅力だ。しかし、人気低下もあってか2002年に異例となる2度目の打ち切りとなった。

 ちなみに、作者の鈴木氏は『週刊少年ジャンプ』『週刊少年マガジン』『週刊少年サンデー』『週刊少年チャンピオン』の4大週刊誌で連載経験がある珍しい漫画家としても有名だ。

 なお同作は、Netflixにて24年にアニメ配信も予定されている。

 最後に紹介するのは、『武装錬金』(作者:和月伸宏)である。03年に連載開始された本作は主人公・武藤カズキが武装錬金の戦士となり、人を襲う化け物・ホムンクルスと戦う物語だ。

 かわいさと強さを併せ持つヒロイン・津村斗貴子の活躍や、さまざまな能力を持つ武装錬金で戦うバトル要素、蝶人パピヨンやキャプテンブラボーなど個性的なキャラクターがストーリーを盛り上げた。

 人気低迷からか05年には打ち切りでの連載終了となるが、ここから本作のスゴさが発揮される。一般的に人気作品は漫画の連載中にアニメ化されるが、『武装錬金』は連載終了後の06年にアニメ化やドラマCDが発売されたのだ。さらに、連載開始20周年を記念したアニバーサリーミュージックビデオが公開されるという打ち切り漫画とは思えない人気ぶりを見せている。

 いつも楽しみに読んでいた漫画が、いきなり連載終了してしまうのは寂しさを感じる。しかし、連載終了後にアニメ化や続編の連載が始まることもあり得るため、作者の動向をチェックしながら次の展開を期待したいものだ。

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