錦笑亭満堂、井戸田潤と漫才「最初で最後の井戸田さんと僕との絡みです」 小沢一敬の欠席で即席コンビ
落語家の錦笑亭満堂が21日、東京・日本武道館で、真打ち昇進興行「満堂フェス in 日本武道館」を開催。6000人の演芸ファンと、歴史的な一夜を共有した。2023年7月から全国24か所で33公演を実施。この日が千秋楽になる。新真打ちが日本武道館を披露興行の会場に選ぶのは、演芸史上初だ。
新真打ち初の武道館公演 南部虎弾さん悼む「背中を見て育った。体を張って頑張りたい」
落語家の錦笑亭満堂が21日、東京・日本武道館で、真打ち昇進興行「満堂フェス in 日本武道館」を開催。6000人の演芸ファンと、歴史的な一夜を共有した。2023年7月から全国24か所で33公演を実施。この日が千秋楽になる。新真打ちが日本武道館を披露興行の会場に選ぶのは、演芸史上初だ。(取材・文=渡邉寧久)
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開演前に取材に応じた満堂は、大勢のカメラマンや記者、リポーターに囲まれると「謝罪会見みたい」。そう笑わせ、スムーズに滑り出した。
「ずっとリハーサルしているんですけど、誰の公演だと思うくらいすごい大がかり。演出はものすごいです、信じられないお金がかかっています。リアルな数字を皆さん、言ってこない。結構青天井。一生に一度しかない夢でしたから、すべて具現化しようとかなり大掛かりになっています」と意気込みを表明。「初代錦笑亭が(今後)活躍する起爆剤として武道館を選んだ」と、場の力に期待を寄せた。
出演者も豪華で、「お世話になっている先輩たちが、真打ちのときは力を貸すよと言ってくれた。関係ある方のみ出ていただいている」という自慢のラインアップ。自ら電話をかけ、出演オッケーをいただいた後、それぞれに所属事務所に連絡を入れたという。
漫才師のナイツや井戸田潤、サンドイッチマン、歌手のクリス・ハート、DJ KOOらがずらり。
「オープニングからだいぶ世相を反映した感じになっています。最後は落語の大ネタ『芝浜』は演出を変えずに、落語を信じてやりたい」と落語家として矜持もしっかり。人気ドラマ『VIVANT』を模したオープニング映像に続くダンス&書道パフォーマンス、ウェンツ瑛士による国家独唱で開幕。総出演者31組が、満堂の記念の一日を盛り上げた。
当初、お笑いコンビ・スピードワゴンも駆けつける予定だったが、小沢一敬が芸能活動を休止しているため、井戸田潤ひとりで参加することに。
「ずっとお世話になっている。(小沢からのメッセージは)特にないですけど、相方の井戸田さんがフォローしてくれると言ってれました。井戸田さんも(ひとりで出るのは)不安みたいですけど、お前といっしょにやろうかなと」と、井戸田&満堂の新コンビで挑むことを説明。取材陣から「新生スピードワゴン?」と確認されると、大きく首を横に振り「いやいやいや、そんなことないでしょう。最初で最後の井戸田さんと僕との絡みです」と現下に否定した。
念願の日本武道館公演にたどり着いたが、「僕ほどあしたが見えない落語家はいない、あしたどんなテンションでいられるのか、分からない。とりあえず飛ばないように(=いなくならないように)頑張ります。ここを起爆剤で活躍していく。赤字はこの世界で返していく」と先々を見据え東名阪の漫才ツアーをやりたいなどとプランを明かす中、人気番組「笑点」への色気もたっぷり。
「落語家が一番の輝いている場所ですから。でも、うちの師匠がまだ、元気ですからね」と意味深に語り「いつか、チャンスがあればチャレンジしていきたいと思います」と視野に入れた。
会見直前には、パフォーマンス集団「電撃ネットワーク」の南部虎弾さんの急死を知ったという。
「お笑いタレント時代も何度かご一緒させていただいた。あの年で体を張ってやっていた。ステージの袖て勉強しました。南部さんの背中を見て育ったので、負けないように、落語家ですけど、体を張ってやっていきたい」と追悼した。