再婚のおかもとまりさん、収入ゼロの節約シンママ生活 夜のおでん屋でバイト…支えになった長男

元ものまね芸人で現在はクリエーターとして活躍するおかもとまりさんが、シングルマザーからの再婚を機に新たなスタートを切った。昨年12月に、埼玉・志木市議会議員で会社経営者の与儀大介(よぎ・だいすけ)氏との再婚を公表。それまでは小学2年生の長男と故郷の群馬で暮らしていたが、現在は志木市内の与儀氏の自宅に移り住む形で、家族3人の幸せな新生活を始めている。収入ゼロからの子育てと仕事、シンママ生活で歯を食いしばった日々、わが子への愛、そして、“これから”を語った。

おかもとまりさん(右)と与儀大介氏は結婚を機に新生活をスタートさせている【写真:おかもとまりさん提供】
おかもとまりさん(右)と与儀大介氏は結婚を機に新生活をスタートさせている【写真:おかもとまりさん提供】

“出会って約9か月のスピード婚” 昨年クリスマスの前に引っ越し完了

 元ものまね芸人で現在はクリエーターとして活躍するおかもとまりさんが、シングルマザーからの再婚を機に新たなスタートを切った。昨年12月に、埼玉・志木市議会議員で会社経営者の与儀大介(よぎ・だいすけ)氏との再婚を公表。それまでは小学2年生の長男と故郷の群馬で暮らしていたが、現在は志木市内の与儀氏の自宅に移り住む形で、家族3人の幸せな新生活を始めている。収入ゼロからの子育てと仕事、シンママ生活で歯を食いしばった日々、わが子への愛、そして、“これから”を語った。(取材・文=吉原知也)

 とにかく、「お金を貯めないと」「生活をしていかないと」との思いで、息子のためにがむしゃらに走ってきました。5年8か月間、シングルマザーとして群馬の実家近くで息子と暮らしていました。セキュリティーの都合もあって、公表を避けてきました。今回再婚して、昨年12月のクリスマスの前に引っ越しが完了しました。こうして、家族3人で志木で暮らせるようになって、本当にうれしいですし、幸せです。

<34歳のおかもとさんは、2006年に地方アイドルとして16歳で芸能界デビュー。広末涼子ら女優・女性タレントのものまね芸、ものまねメイクでブレーク。18年にものまね芸人としての活動を引退した。15年に長男を出産し、その後に離婚。芸人引退直後に心の病のため3か月間、精神科病院に入院。一時的に長男と離れ離れになった経験を持つ>

 入院することになって、息子と会えなくなって、本当につらかったです。「もうこんなつらい思いはしたくない。この子のために生きる」と、強く思いました。それが私のエネルギー、原動力になりました。

 入院中は両親が息子の面倒を見てくれました。18年夏に退院した後の1年間は、群馬の実家で息子と暮らしました。生活を自立させようと、必死に働きました。広告タイアップなどのメイク動画の納品が収入の柱になりました。化粧品をわざわざ買うのも苦しかったので、始めた当初は化粧品会社に営業メールをたくさん送り、提供していただいた化粧品を使い撮影をしていました。電話をして営業をかけまくりました。498円のトリートメントを買うにも悩むぐらいに日々節約していました。

 お仕事が増えて月100本のメイク動画を納品するペースになってきました。実家には撮影に適したスペースがなかったので、多摩川の都内近くに住んでいたインフルエンサーでシンママの友人のスタジオ兼マンションを使わせてもらい、1日に何本も撮りだめしました。宿泊代がもったいないので、荻窪の温泉施設で仮眠を取る生活を送っていました。せっかく東京に来た日にどうやって友達と会う時間を作ろうかと考えて、夜は代官山のおでん屋でアルバイトをして、友達を呼んで会っていました。

 自分の撮影場所を確保する理由もあって、実家の近くの物件に引っ越しました。家賃3万8000円のボロアパートでした。そうしているうちに、新型コロナウイルス禍になってしまいました。まとめて仕事をこなして東京から群馬に帰ってくると、3日間、自主隔離のためアパートで過ごして、抗原検査とPCR検査を受けて大丈夫だったら、実家に寄るといった生活を送っていました。

おでん屋バイトのシンママ生活から運命の出会いを果たしたおかもとまりさん【写真:おかもとまりさん提供】
おでん屋バイトのシンママ生活から運命の出会いを果たしたおかもとまりさん【写真:おかもとまりさん提供】

「どこに住んでいようと、息子と暮らせるならそれで私は幸せなんです」

 息子が小学校に上がるタイミングで、別のアパートに引っ越しました。オートロックがある物件は居住した自治体エリアに無いのが残念でしたが、小学校が近くて、3DKで家賃5万8000円。今回、志木にやってくるまでそこに住んでいました。

 群馬はすごく大好きな場所ですが、どうしても車社会です。私はペーパードライバーなので、ちょっと大変なところもありました。群馬時代は電動ママチャリ生活でした。スーパーに行けばお肉もお野菜も安くておいしいのですが、お気に入りのスーパーが家から往復6キロだったので、一生懸命チャリをこいでいました(笑)。それに、息子が「Uber Eats(ウーバーイーツ)を頼みたい!」と言うので、オーダーしようとしたら、「この地域は配達エリア外です」って出てきたこともありました(笑)。

 芸人をしていた頃は、渋谷や恵比寿に住んでいたこともありますし、東京生活の楽しさも経験していますが、地方暮らしもいいもんですよ。でも、どこに住んでいようと、息子と暮らせるならそれで私は幸せなんです。

 息子が1人でお留守番できるようになって、仕事がもうちょっと安定したら、親戚の住んでいる埼玉に移住することもありかなぁ、なんて考えていました。そんな矢先に、大ちゃん(与儀氏)と出会ったんです。

 <おかもとさんはYouTubeチャンネル『令和の虎CHANNEL』内で、再婚を公表。32歳の与儀氏とのなれそめについて、昨年3月に長男を連れて行ったバーベキューでたまたま知り合い、“出会って約9か月のスピード婚”であることを告白している>

 今回暮らすことになった志木ですが、駅前はすごくおしゃれでいっぱいお店があって、子育て世代も多くて、楽しく安心して暮らせると思っています。

 シンママ生活は息子に助けられたことが何度もありました。実家に暮らしていた当時、仕事を含めていろいろつらくなって、家で1人で泣いていたんです。そうしたら3歳だった息子が近付いてきて、“いい子いい子”って頭をなでてくれて、チューしてくれたんです。私が普段から「泣いている子がいたら、いい子いい子してあげるんだよ」と言い聞かせているからなのかな。息子の優しさに触れて、元気が出ました。

 息子は今時の子どもらしく、「YouTuberになりたい」という夢を持っていますが、最近は「ホワイト企業で働く。ブラック企業は休みがないから」なんて言ってますよ。クリスマスには子ども向けの携帯電話をプレゼントしました。「今度、ママがやっている動画編集を教えて」と言われているので、無料で遊べる動画アプリをダウンロードしてあげようかな。

 今の子はネットで情報を得るのが上手で、なんでも検索してしまいます。息子は「おかもとまり」で検索して、私の芸能活動のことを知っています。でも、間違った情報に触れてしまうリスクもあります。私は誠実に自分のことを話すようにしています。息子には、「ママの仕事のことで誰かに嫌なことを言われたら、素直にママに教えてね。家族みんなで守るからね」と伝えています。

志木の新生活では「『平日に1日の休みを作る』を目標にしています」

 ちなみに、夫の大ちゃんについていろいろと書かれていますが、息子もネットニュースを調べて読んでいるので、そのことを知った大ちゃんはさすがに「尖ったばかりのパブリックイメージになっているから、SNS発信はもう少し丸くならないと」と落ち込んでいました(笑)。息子と大ちゃんは相性がよくて、仲良しのいい関係なんです。その点についても、私は安心した気持ちで2人を見ています。

 シングルマザーのこの期間、振り返ってみると、休んだことがないんです。子育てと仕事で自分の時間は後回しでした。志木の新生活では、「平日に1日の休みを作る」を目標にしています。家のことをやったり、のんびり過ごしたり。何か自分のための時間を持ってもいいのかなって。それに池袋から電車で20分ぐらいなので、今まではあまり取れなかったお仕事の出資者の皆さんや友達と会う時間も作れたらな、と思っています。家族ぐるみのお付き合いが始まった方もいるので、すごく楽しみです。

 もちろん、息子も大きくなっていって、友達と遊ぶ時間も多くなってきます。興味関心を持つこと、趣味も出てくるでしょう。今まではお母さんとべったりでしたが、息子にも自分の時間を大切にしてもらいたい、と考えています。

 そして、願い事が1つあります。こればかりは授かりものなのでどうなるか分からないですが、新しい家族が増えたらいいなって思っています。

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