『ゴジラ-1.0』山崎貴監督、ルーカスフィルムを訪問 現地社員がサイン待ち行列で大興奮
映画『ゴジラ-1.0』の山崎貴監督が『スター・ウォーズ』や『インディ・ジョーンズ』を生みだした映像制作会社・ルーカスフィルムからの招待を受け、同社を訪問。現地の社員約300人に向けて本編上映&トークショーが実施された。
山崎貴監督「今ここにいることが本当に夢のようです」
映画『ゴジラ-1.0』の山崎貴監督が『スター・ウォーズ』や『インディ・ジョーンズ』を生みだした映像制作会社・ルーカスフィルムからの招待を受け、同社を訪問。現地の社員約300人に向けて本編上映&トークショーが実施された。
日本のみならず、海外でも注目を集める同作。国内外の多数の映画賞を席巻し、数々の映画賞にノミネートされ、15以上の受賞を獲得する快挙を成し遂げている。3月にアメリカで開催される世界最高峰の映画賞「第96回アカデミー賞」の「視覚効果賞」のショートリスト10作品にも残っており、ノミネートが有力視されている。
そんな北米での盛り上がりの中で、サンフランシスコから山崎監督へうれしい招待が届いた。『スター・ウォーズ』や『インディ・ジョーンズ』を生みだした映像制作会社・ルーカスフィルムを訪問した。
『スター・ウォーズ』の生みの親であり、世界で最も有名な監督の1人、ジョージ・ルーカスが設立した映像製作会社・ルーカスフィルム。「映画史に刻まれる数々の大作や名作の製作に関わってきた会社だ。また、傘下にあるILM(インダストリアル・ライト&マジック)社は、先述の2シリーズ、そして『E.T.』『ジュラシックパーク』『タイタニック』『アベンジャーズ』などのVFXを作り上げてきた世界トップクラスのSFXおよびVFXの制作会社となる。
そんなルーカスフィルムのCCOであるデイブ・フィローニ氏は『ゴジラ-1.0』を鑑賞して絶賛。アニメ『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』の総監督や、実写ドラマ『マンダロリアン』などの製作総指揮兼監督などでも知られ、今後の『スター・ウォーズ』シリーズを牽引していく中心人物だ。
そんなデイブ氏がルーカスフィルム/ILMの社内向けに開催される「フィルムメーカー・フォーラム」に山崎監督を招待し、『ゴジラ-1.0』の上映とデイブ氏とのトークショーを開催する運びとなった。
『スター・ウォーズ』の大ファンであることを公言し続けてきた山崎監督。サンフランシスコにあるルーカスフィルムに到着し、社屋を案内されると、ダース・ベイダーやR2-D2、ヨーダなどの展示物に大興奮。展示されている制作物などの説明を受けながら、社内を見学した。
そしてその後、いよいよ『ゴジラ-1.0』の上映&トークショー。監督を招いての邦画の上映会は、ルーカスフィルム/ILMで初めての実施となった。社内のシアターには、誰もが知る超大作を製作してきたルーカスフィルムおよびIMLの社員、約300人が集結。
上映が始まる前の舞台あいさつで山崎監督は「僕のキャリアは『スター・ウォーズ』を観たことから始まったので、この聖地に来て、自分の監督した映画を皆さんに観ていただけるというのは本当に幸せですし、ものすごく興奮しています。ILMの初期から、その仕事をずーっと観てきました。そして何度も何度も衝撃を受けてきました。CGの仕事を始めたころに『ジュラシックパーク』が公開され、ひっくり返りそうになるくらい驚いて……。そういう瞬間が何度も何度もあって、僕にとって燦然と輝く目標がILMであり、ルーカスフィルムでした。今ここにいることが本当に夢のようです」と喜びを伝えた。
上映が終了すると会場内は大きな拍手と大歓声が巻き起こり、山崎監督が再登場すると観客は立ち上がり、スタンディングオベーション。トークショーでは、デイブ氏が代表して山崎監督に多くの質問を投げかけ、どのように撮影したのか、ゴジラをどのように作り上げたのか、会場にいる社員たちは興味津々であり、熱心に耳を傾けた。
また、VFX制作の楽しみや、『スター・ウォーズ』の魅力の話になると、国を超えて共感し、会場は大盛り上がり。VFX制作者同士ならではの話に花を咲かせた。トークショー終了後には、山崎監督のサインや写真撮影を希望する社員で行列に。「とても面白かった!」「また会いましょう!」と何度も声をかけられ、山崎監督もうれしそうに応じた。
ルーカスフィルムへの訪問と上映会を終えた後、山崎監督は「上映後にスタンディングオベーションで迎えてもらったときはちょっと泣きそうになりましたね。心が揺り動かされました。僕と同じようにVFXの楽しさや、苦しさ、面白さを知ってる人たち、その中でも世界トップクラスの人たちの前で上映して、いろいろなお話をすることができて、今日は本当にすてきな日でした」と感慨深そうに話した。