第170回直木賞が決定 万城目学『八月の御所グラウンド』、ノミネート6回目で受賞
第170回直木三十五賞に小説家・万城目学さんの『八月の御所グラウンド』(文藝春秋刊)が受賞作に決定したことが17日、発表された。ノミネート6回目での受賞となった。
京都×青春感動作
第170回直木三十五賞に小説家・万城目学さんの『八月の御所グラウンド』(文藝春秋刊)が受賞作に決定したことが17日、発表された。ノミネート6回目での受賞となった。
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本作は、16年ぶりとなる京都×青春感動作。大学4回生の朽木は8月の暑い京都で貴重な青春をただ怠惰に過ごしている。そんなある日、友人に借りた3万円のカタに、早朝の御所グラウンドで草野球大会をするという謎のイベントに参加させられる羽目になってしまう。しかし、人数合わせの朽木を入れてもまだ、9人確保もままならないチームは、たまたまグラウンドにいた青年たちにも助っ人を頼むことに。試合を重ね、大会が熱を帯びる一方、朽木は次第に助っ人の「えーちゃん」のことが気になり始める。ある人物にうり二つなのである。それどころか、まさにその人だという状況証拠が積み重なるが、彼はもうこの世にはいないはず……というストーリー。
万城目さんは1976年の大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。2006年に『鴨川ホルモー』でデビュー。同作のほか、『鹿男あをによし』『偉大なる、しゅららぼん』『プリンセス・トヨトミ』が次々と映像化されるなど、大きな話題に。その他の小説作品に『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』『とっぴんぱらりの風太郎』『悟浄出立』『バベル九朔』『パーマネント神喜劇』『ヒトコブラクダ層戦争』などがある。