【ブギウギ】生瀬勝久が意識する渥美清さんや志村けんさんの姿 舞台降りたら「思慮深く謙虚」
俳優の生瀬勝久が喜劇王“タナケン”こと棚橋健二役で出演するNHKの連続テレビ小説『ブギウギ』(月~土曜、午前8時)について、自身の演じる役柄の印象や演じる上で意識していること、さらに、主役の趣里の印象などをコメントした。物語は、趣里が演じる主人公・福来スズ子が、歌の才能を発揮し、戦後のスターとなっていく半生を、戦後の大スター・笠置シヅ子さんをモデルにフィクションとして描く。
喜劇王“タナケン”こと棚橋健二役を熱演
俳優の生瀬勝久が喜劇王“タナケン”こと棚橋健二役で出演するNHKの連続テレビ小説『ブギウギ』(月~土曜、午前8時)について、自身の演じる役柄の印象や演じる上で意識していること、さらに、主役の趣里の印象などをコメントした。物語は、趣里が演じる主人公・福来スズ子が、歌の才能を発揮し、戦後のスターとなっていく半生を、戦後の大スター・笠置シヅ子さんをモデルにフィクションとして描く。
まずはタナケンの印象をコメント。
「タナケンはスズ子が成長していく上で、その一端を担っている人物だと思います。エンターテインメントの世界では、選ばれた人間ではなくて、努力をし続ける人間と、戦った人間しか残れません。戦いを止めたら、人々の記憶からも消えていきます。そういった世界なんだとスズ子に教える人物なんじゃないかなと思っています」
演じる上でどんなことを意識しているのか。
「舞台上のタナケンと、ふだんの素の棚橋健二の演じ分けを意識しています。僕が思う才能のある喜劇人は、舞台上とそうでないときのギャップがあると感じています。例えば渥美清さんや志村けんさんの、舞台に上がっているときの弾けっぷりと舞台から降りた思慮深く謙虚な姿のように、その静と動を演じ分けていきたいです。稀代の喜劇王を演じるにあたって、間とテンポを大事にしています。戦後当時の映画を見ると、セリフのスピードが恐ろしく速く、役者の技術がとても高かったと感じます。劇中劇でそのテンポで演じようとしていますが、やはり難しいですね。でもそうすることで、素の棚橋の姿とのメリハリが生まれるのではと感じています」
スズ子を演じる趣里の印象はどうだろう。
「趣里さんとは久々の共演ですが、この作品は彼女にとってとてもステップアップになると思います。これまで何十万人の俳優がいて、朝ドラのヒロインになるのは100人足らず、そのヒロインに選ばれて最後までやりきったらどれだけ貴重な体験になるか。だから頑張ってほしいですし、ステージがワンランク上がるとてもいい機会を勝ち得たんだと思っていて、そのことを趣里さんともお話ししました。お芝居にしても、伝えることはとても難しくて、心に響かなければいけない。そのためになるべく相手の目を見て、相手の表情が変わるのを待ってから次のセリフを紡がなければいけないですが、趣里さん演じるスズ子が、ちゃんと目を見て、僕の言葉に耳を傾け、僕のリズムを受け取ってセリフを返してくれる芝居ができてうれしかったです」
最後は放送を楽しみにしている視聴者へのメッセージ。
「この物語は、スズ子がどうやって生きていくのかが描かれると同時に、スズ子に影響を与えたさまざまな人との関わりが描かれています。視聴者の皆さんも、この周囲の人々の姿に自分を投影することもあるかもしれません。そうした見方ができるのも朝ドラならではの楽しみだと思います。ぜひ毎朝楽しみにご覧になってください」