『キン肉マン』が40年以上も愛され続ける理由とは? 主人公の魅力は「ヘタレと勇気の同居」

『週刊少年ジャンプ』(集英社)で1979年に連載開始された漫画『キン肉マン』(作:ゆでたまご)は、現在も『週刊プレイボーイ』『週プレNEWS』(いずれも集英社)へ籍を移し連載継続中。2024年にはアニメシリーズ待望の最新作となる「完璧超人始祖編」が放送される。なぜ漫画『キン肉マン』はこんなに長く連載が続いているのだろうか。ファン歴40年以上の筆者が、その理由についてファンの声と合わせて考察する。

2024年に放送される「完璧超人始祖編」【画像:(C)ゆでたまご/集英社・キン肉マン製作委員会】
2024年に放送される「完璧超人始祖編」【画像:(C)ゆでたまご/集英社・キン肉マン製作委員会】

『キン肉マン』は生きるヒントがたくさん詰まっている

『週刊少年ジャンプ』(集英社)で1979年に連載開始された漫画『キン肉マン』(作:ゆでたまご)は、現在も『週刊プレイボーイ』『週プレNEWS』(いずれも集英社)へ籍を移し連載継続中。2024年にはアニメシリーズ待望の最新作となる「完璧超人始祖編」が放送される。なぜ漫画『キン肉マン』はこんなに長く連載が続いているのだろうか。ファン歴40年以上の筆者が、その理由についてファンの声と合わせて考察する。

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 理由の1つ目は、主人公・キン肉マンの人間性(正しくは超人性というべきかもしれない)だ。インターネット上で公開されている「キン肉マン公式サイト」で発表されている超人総選挙でキン肉マンは主人公でありながら、第1回から第5回までいずれも1位にはなっておらず、最高でも2位にとどまっている。ただキン肉マンに投票した人のコメントには「ドジでかっこわるいけど、友情の大切さを学んだ」「ヘタレと勇気の同居はキン肉マンしか表わせられない」との声があり、彼の独特の魅力がファンに届いていると考えられる。

 例えば、コミックス3巻「氷上のキャメルクラッチの巻」で見せたように強敵を前にお漏らしをしてしまう姿はほかの超人には見られない。『キン肉マン』以外の作品では、主人公が惨めな姿を見せるシーンは珍しいのではないだろうか。そんな姿を平気で見せてくれる等身大なキン肉マンに対して、親近感を感じるファンも少なくないだろう。

 また、数多くの魅力的な超人が登場するのも『キン肉マン』が愛される理由だろう。超人の数が多ければ多いほど、好きな超人に出会う確率もあがり、その超人を追いかけて作品を読み続ける人もいるだろう。実際、私は自分の好きな超人・ラーメンマンについてはほかの超人よりも思い入れを持って読んでしまう。

 さらに登場する超人は、作者のゆでたまご氏が考えるだけでなく、読者からの応募をもとに制作されている場合もある。例えばバッファローマンはコミックス10巻で採用され、現在に至るまで何度も登場している。自分が応募した超人が採用されれば、それだけ応援にも熱が入るだろう。

 3つ目の理由は、超人が放つ必殺技の数々だ。『キン肉マン』に限らず作中に登場する必殺技は真似しがちだ。ウォーズマンのパロ・スペシャルや、ロビンマスクのタワーブリッジなど、『キン肉マン』の連載が流行った80年代には学校の休み時間で友人と技を掛け合った記憶のある人も多いだろう。また魅力的な必殺技とはいえ、同じ技ばかりだと飽きてしまうため、キン肉マンのキン肉バスターとキン肉ドライバーを合体させたマッスルドッキングを登場させるなど、常に新鮮さを提供してくれるところも魅力のひとつだ。

 ファンも好きな技にはこだわりがあるようで、SNSにて「好きな技を4つまとめたらロビンマスク関係だった」「有名ではないけど個人的に好きなキン肉マンの技」と画像を交えて紹介している投稿が見受けられる。ファン同士であれば、好きな技について一晩中語り合うのも難しくないだろう。

 本記事では、長く愛される『キン肉マン』の魅力を3つの視点で考察した。もちろん『キン肉マン』の魅力はこの3点だけでは語りつくせない。機会があれば、ほかの魅力についても考察してみたい。あなたが思う『キン肉マン』の魅力とはなんだろうか。

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