株式会社コロナ、新型コロナウイルスと社名連想で不安の社員・家族守ろうとメッセージ広告
総合住宅設備メーカーの「株式会社コロナ」(新潟県三条市)は13日、社名が新型コロナウイルスを連想させることにより、社員とその家族が心を痛め、不安を感じているとの声を受け、社員と家族を守りたいとの思いから、同日に小林一芳社長からのメッセージ広告を新潟日報に発信することを発表した。
「キミのじまんのかぞくはコロナのじまんのしゃいんです」 総合住宅設備メーカー「株式会社コロナ」が心痛める社員と家族はげますメッセージ広告
総合住宅設備メーカーの「株式会社コロナ」(新潟県三条市)は13日、社名が新型コロナウイルスを連想させることにより、社員とその家族が心を痛め、不安を感じているとの声を受け、社員と家族を守りたいとの思いから、同日に小林一芳社長からのメッセージ広告を新潟日報に発信することを発表した。
新型コロナウイルスの感染拡大予防が呼びかけられる一方で、エッセンシャルワーカーやその家族への心無い差別や風評被害が相次ぎ、社会的な問題となっている。同社は「つぎの快適をつくろう。CORONA」をスローガンに掲げ、石油暖房機、給湯機、エアコンなどを取り扱う総合住宅設備メーカーだ。コロナ禍が取り上げられる中で、「社名が新型コロナウイルスを連想させる」と社員やその家族、子供たちまでが心を痛め、落ち込むようなことがあるとの声を受けたという。
そこで同社は、社員や家族に向けて、「このような状況に屈せず明るく元気に暮らしてほしい」「人々のために働く両親に誇りを持ってほしい」といった思いを発信すべく、メッセージ広告を掲載することを決めた。
メッセージ広告の内容は以下の通り
コロナではたらくかぞくをもつ、キミへ
まだまだ、せかいじゅうが、しんがたコロナウイルスで、
たいへんなことになっているね。
そとであそべなくなったり、マスクをしなきゃいけなかったり、
つらいこともたくさんあるとおもいます。
そんななかでも、わたしたちコロナは、
くらしをゆたかにする“つぎのかいてき”をつくろうと、
きょうも、がんばっています。
コロナではたらいてくれている、
キミのおとうさんやおかあさん、おじいちゃん、おばあちゃん、
おじさん、おばさん、おにいさん、おねえさんも、
いっしょうけんめいです。みんな、じまんのしゃいんです。
いえにいるときのイメージとは、ちょっとちがうかもしれないけど。
もし、かぞくが、コロナではたらいているということで、
キミにつらいことがあったり、なにかいやなおもいをしていたりしたら、
ほんとうにごめんなさい。
かぞくも、キミも、なんにもわるくないから。
わたしたちは、コロナというなまえに、
じぶんたちのしごとに、ほこりをもっています。
キミのじまんのかぞくは、
コロナのじまんのしゃいんです。
かぶしきがいしゃコロナのしゃちょう より
■小林一芳社長のコメント
「新型コロナウィルスの感染拡大が顕著になった2月中旬以降、アジア地区におけるサプライチェーンが途絶状態になりました。当社も部品調達に懸念がでましたが、 日々の状況確認を行い、調達・生産・物流・販売の各機能を維持する企業努力で、住宅設備機器の供給責任を果たしてまいりました。傍らでは、当社の社名が新型コロナウイルスを連想させることから、社員の家族やお子さんが、学校やメディアで何気なく耳にする言葉に心を痛め、落ち込むようなことがあったと耳に入りました。これを受け、特にお子さんには『当社で働くあなたのご両親に誇りを持ってほしい』とぜひ伝えたく、この度のメッセージを発信するとともに、全社員に同内容の手紙を送りました」
なお、社名の由来は、創業者である内田鐵衛が、在学していた東京電機学校(現在の東京電機大学)で実験中によく見たコロナ放電の発光色と、石油コンロの研究中に暗がりで見つめたコンロの青い炎が似ていることに気付いた。これに太陽の周囲に現れるコロナのイメージを重ね合わせ、石油燃焼機器を象徴的に表現し、かつ覚えやすく親しみやすいブランド名として「コロナ」と名付け、1935年に商標登録したという。