NEWS、3人体制初の東京ドーム公演 元メンバー手越祐也をイジる場面も

今年9月に結成20周年を迎えたNEWSの小山慶一郎、増田貴久、加藤シゲアキが、約5年ぶり、3人体制で初となるコンサート『NEWS 20th Anniversary LIVE 2023 in TOKYO DOME BEST HIT PARADE!!! ~シングル全部やっちゃいます~」を20日、21日に東京ドームで開催。ここでは20日公演の様子をレポートする。

3人体制初の東京ドーム公演を行ったNEWSの3人
3人体制初の東京ドーム公演を行ったNEWSの3人

20日公演の様子をレポート

 今年9月に結成20周年を迎えたNEWSの小山慶一郎、増田貴久、加藤シゲアキが、約5年ぶり、3人体制で初となるコンサート『NEWS 20th Anniversary LIVE 2023 in TOKYO DOME BEST HIT PARADE!!! ~シングル全部やっちゃいます~」を20日、21日に東京ドームで開催。ここでは20日公演の様子をレポートする。(取材・文=幸田彩華)

 同公演では、2003年のCDデビューから最新シングル『ギフテッド』まで、計30枚のシングル全タイトルを披露。本公演だけのスペシャルメドレーや、NEWSの歴史に欠かせない楽曲をドームならではの演出で全47曲をパフォーマンスする。

 会場は、中央と上手・下手に特大LEDビジョンが設置。モニターには「NEWS TIMES」とし、まるで米国のニュース紙のようなレイアウトが映し出された。メインステ―ジの他、横花道やアリーナ中央に丸いセンターステージがある構成だ。

 開演3分前からはどこからともなく観客から手拍子とともに“NEWSコール”が起こり、ペンライトが続々と点灯。この日、開演は2分遅れでスタートした。会場全体が暗転すると、3本のスポットライトがセンターステージを照らし、ステージ下から3人が登場。悲鳴に近い“キャー”という大きな歓声が上がった。

 超満員な東京ドームの歓声に、増田は1曲目から思いがこみ上げたのか声を詰まらせる場面もあったが力強く歌い上げた。加藤と増田は白地に英字がプリントされたオーバーオール、小山は2人とは対照的な黒地の衣装を着用した。次の楽曲『未来へ』では、22年のツアーからコンサート全編にわたりNEWSの音楽を支えるバンドメンバーがステージに登場。3曲目『BURN』は炎を使った熱い演出で雰囲気が一変するなど、オープニングから勢いが止まらない。

『TEPPEN』でメンバーはムービングステージへ移動し、アリーナ席の頭上を通った。一度聴いたら忘れられないキャッチーなサビや振り付けが印象的な『チャンカパーナ』の間奏で、増田は「東京ドーム!」とファンをあおった。

 その後、センターステージで派手なレーザー演出と力強いダンスで『EMMA』を披露。春らしい疾走感のある胸キュンな一曲『さくらガール』では桜吹雪が舞う中、息のそろったパフォーマンスを見せた。『星をめざして』では、メンバーがそれぞれクレーン、リフターに乗り、スタンド席などに近づいた。そして、メンバーは花道を歩きながら次々と楽曲を披露していった。

 曲間に、小山は「水飲もう。やっぱり20年ってすごい」としみじみ。増田は「まだ半分も終わっていないんだから……」とセットリストに驚き。小山は「みんな今日ライブ6時間半だから」とジョーク発言を繰り出すも観客は喜んだ。

 20曲を歌い上げると、ようやく最初のMCパートに。小山は「会いたかったか?」とコール。「東京ドーム! よーし、5万人座ろう」とここまで立ち続けていた観客の足の疲れを気にかけ、着席を呼びかけた。この時点で加藤は「シングル全部で40曲あるんですけど、まだ19曲です」と残り21曲残っていることを説明した。

 今回、グッズ購入するために入場できる時間枠が指定された「入場整理券」が事前に配布されていたが、あまりの人の多さに1時間以上の列も発生していた。小山は「グッズごめんね」と謝罪。増田は「我々の人気をなめられていました」とスタッフに物申していた。

 そして、話題は髪形へ。グレージュヘアの小山は「自分のこと大好きだから」と“自己愛”を公言。美容室でのオーダー方法も“自分が映った過去のジャケ写を見せる”ことと明かした。これを聞いた増田は「小山が、(この時期の)小山にしてくださいって言うの?」と脳内を混乱。「ごめんね。東京ドームで初めてかもしれない」と前置きした上で「キモ~」とドン引きしていた。

 メンバーで作家の加藤は長編小説『なれのはて』(講談社)が直木賞候補入りに決定。21年に発売した小説『オルタネート』に続く、2作目となった。加藤は「第170回直木賞候補です。2作連続直木賞候補です」と自らアピール。メンバーから「シゲ~」と連呼されると「気安く話しかけないで」と言い、会場を笑わせた。

 中盤では、コール&レスポンスで会場が一体に。黒のスパンコールが輝く衣装で“敗者”をテーマにした、壮大なメッセージソング『LOSER』や、『恋を知らない君へ』などを怒どうのごとく披露。続く『Love Story』ではアリーナに設置されたトロッコに乗り、ファンにより近い距離で音楽を届けた。

 ここで3度目の衣装チェンジ。コンサート衣装の多くを手がける増田が東京ドームでの晴れ舞台に合わせた衣装を制作した。11月22日発売の最新シングル『ギフテッド』は、センターステージで巨大な噴水×炎のコラボ。水しぶきに囲まれながら高らかに歌い上げる3人の姿は圧巻だ。メンバーが作詞・作曲を務めた『ROOOTS』は曲の節々に熱いコール&レスポンスが散りばめられた1曲。ダイナミックなストリングスとミステリアスな空間が広がった。大爆発させる特殊効果などもあり会場のボルテージは最高潮に達した。

 『三銃士』からはトロッコに再び乗りステージ後方やセンターステージ、メインステージへと四方八方に移動。2回目のMCは、中継カメラとともにステージ下に潜り込んだ。少し移動したところには過去の数十年間の衣装がズラッとラックにかけて保管してある場所に到着。増田は「次歌う衣装を自分で決めてもらうコーナー」と紹介した。中には「手越(祐也)」とタグに書かれた服や7着の色違いの衣装もあった。これを見た小山は「元気かな?」と元メンバーに思いをはせていた。

 生着替えを終えると、増田は顔しか見えないティラノサウルスのコスプレ姿に変身。動きづらさはあるものの、ムービングステージで必死にステップダンスしていた。そして、インディーズデビューシングル『NEWSニッポン』、04年アテネ五輪バレーボール世界最終予選と第35回春の高校バレーボール、2曲のイメージ・ソングを含む強力なシングル『希望~Yell~』。氣志團の綾小路翔が作詞した『We are Team NEWS』を終えたところで、銀テープが撒かれた。

 コスプレ姿について、増田は「ネットで買った。(ファンは)俺たちのコスプレ期待していたはずだから。寅、ウサギときて」と干支になぞらえて購入したことを明かした。加藤は「ちょっと早いお正月」といい、増田は「明けましておめでとう」と一足早く、年始の気分になっていた。

 ラストスパートは、“一週間”が曲のテーマ『weeeek』。小山は「シングル全部やっちゃいました」と完走を大いに喜んだ。一旦、3人がステージからはけると、スクリーンにはメンバー一人ひとりが他メンバーに向けてのメッセージが流れた。

 最後に、GReeeeNが楽曲提供した『劇伴』を歌唱。3人で「ありがとうございました」と手を振りながらステージをあとにした。約3時間にわたり、およそ約5万5000人の観客を魅了した。

 NEWSとしての総公演数は440公演を達成。総動員数は526万人を超えた。また、21日公演終了時点で東京ドーム総動員数は112万人を予定している。

次のページへ (2/2) 【写真】加藤シゲアキが東京ドームでの晴れ舞台に合わせた衣装を制作
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