川栄李奈&福地桃子、舞台『千と千尋』英ロンドン公演でも千尋役「素敵な作品に携われ感動」
俳優の川栄李奈と福地桃子が、2024年公演の舞台『千と千尋の神隠し』のロンドン公演に出演することが20日に決定した。併せて、川栄と福地が公演に向けてコメントした。
福地は「ふわふわ」川栄は「ちゃきちゃき」
俳優の川栄李奈と福地桃子が、2024年公演の舞台『千と千尋の神隠し』のロンドン公演に出演することが20日に決定した。併せて、川栄と福地が公演に向けてコメントした。
同作は、宮崎駿による不朽の名作『千と千尋の神隠し』を22年に世界で初めて舞台化。英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター、ジョン・ケアードが翻案・演出を手がけた。10歳の少女・千尋が引っ越し先に向かう途中、トンネルから八百万の神々の世界へ迷い込むところから始まる物語。人間の世界に戻るためにさまざまな出会いを経て、生きる力を呼び醒ましながら奮闘する。
初演では主人公・千尋役を橋本環奈と上白石萌音がダブルキャストで演じ、大きな話題を呼んだ。新たにオーディションを経て24年公演には川栄と福地が千尋役に加わり、橋本と上白石との4人でローテーション出演となる。24年3月の帝国劇場公演を皮切りに、英国のロンドン・コロシアムで初の海外公演として上演される。川栄と福地はロンドンでも千尋役を演じることが決まった。
2人は千尋役について、橋本と上白石の演技を参考にしているという。川栄は「同じセリフでも全然違う千尋になっていて。上白石さんの千尋には芯の強さのようなものが最初からあって、橋本さんの千尋は10歳の明るい無邪気な女の子という感覚がすごく出ていて、2人とも全く違うのにそれぞれ本当に素敵で」と語った。
福地も、橋本と上白石の演技について「不安を抱えながら登場してくる最初の姿から、空気が風のように流れて風景が変わっていくなかで、千尋がとても自然にたくましく見えてくる。すごいものを見たと印象に残りました」と称賛。「初演のお2人が取り組まれた姿を追ったドキュメンタリーなども拝見して、そこから感じられる熱量。舞台版の千尋をまず創り上げてくださったお2人と共に、思いを繋ぐという気持ちです。一緒に素敵な作品に携われることにとても感動しています」と喜んだ。
ジョンが立ち合ったオーディションを振り返った川栄は、「どこかワークショップのような感覚で、私が演じたことを絶対に否定せずに『それもいいね。とてもいいから、もっとみんなに問いかけてみたらどうなるかやってみて』という導き方だったので、自分でも一つひとつ納得しながら進めました」と語った。またまもなく29歳になるという川栄は、ジョンから「『君は10歳だ、大人じゃないんだ』と言われました」と明かし、「やっぱり10歳の千尋ということを本番も一番意識して演じないといけない、と思っています」と語った。
福地は「川栄さんは尊敬する俳優さんのおひとりだったので……」と、川栄版の千尋を見るのが楽しみだといい、「私がふわふわという感じなのだとしたら、川栄さんはちゃきちゃきしてますよね」と伝えた。川栄が「そうなんです! 私すごくせっかちだから、きっとお互いの時間軸が全然違うだろうなと(笑)。そのふわふわ感がすごく素敵です」と答えると、福地は「安心できるお姉さんというのをとても感じます」と信頼を寄せた。
最後に公演の意気込みを聞かれた福地は、「世界中から愛されている『千と千尋の神隠し』が、より多くの方に見ていただける機会に恵まれたのは素晴らしいエネルギーだと思います。そこに参加させていただける緊張感もありながらも、自分が走り抜けた時に悔いのないよう一生懸命頑張りたいです」とコメント。また川栄も、「私たちは初めてなので緊張もありつつですが、海外の方にもたくさん見に来ていただけたらうれしいです」と呼びかけた。
※宮崎駿の「崎」の正式表記はたつさき