映画『笑いのカイブツ』（来年1月5日公開）の完成披露上映会が12日、都内の劇場で行われ、主演の岡山天音をはじめ、仲野太賀、松本穂香、片岡礼子、原作者のツチヤタカユキ氏、滝本憲吾監督も参加した。

　ツチヤ氏による同名私小説を原作に、テレビの大喜利番組で“レジェンド”の称号を獲得し、その後ラジオや雑誌へネタを投稿し続けた“伝説のハガキ職人”の半生を描く。主演の岡山のほか、仲野や松本、イベントには欠席したが菅田将暉らが出演しており、ツチヤ氏は「主役級のすごい人たちが何人も出ている。アベンジャーズやん。一生感謝しても足りない」と豪華出演者にタジタジだった。

　完成した映画を観て、ツチヤ氏は「原作がとんがった内容なので映画はマイルドになるかなと思った。でも、とんがったままで『現代にこんな表現していいのか』っていうくらいだった。原作への愛を感じました」と語る一方で、「大衆に向けてやっていい作品じゃないなって……」と戦々恐々だった。

　主人公が5秒に1本ネタを書くことから、この日は「今年を表す漢字一文字」を5秒以内に表すコーナーが実施された。岡山は「忘」と書き、「今年のことあまり覚えていなくて。でも毎年そうなんです。何がいつの話なのか……。（今日も）何していたのか覚えていないし、忘れる」と苦笑しながら明かした。

　ツチヤ氏は「塩」と書いたフリップを掲げ、「2023年全体で考えてもこれしか記憶に残っていない。これ以外は何も起きなかったんじゃないか」と主張。「ピンときます？」と聞かれた岡山や仲野は「いや……」「忘れているだけ？」と何も思いつかず。するとツチヤ氏は「広末涼子さんの不倫」と発言した。

　会場に微妙な空気が流れると「僕はこれしか記憶に残っていない。これしか起こっていない」とツチヤ氏。岡山は「ちゃんと言わないほうがいいことを、ちゃんと言っているな。ライン越えてきた。これからこの人の半生が映画として見られますから（笑）」といい、仲野は「つまり、やばい映画です！」と映画宣伝につなげていた。