新型コロナ禍で苦境の音楽業界 オーストラリアの音楽家が復旧資金求めて公開状を提出

オーストラリアで新型コロナウイルスの影響を受けた80人以上のミュージシャンによる公開状が同国政府の元に届けられたことが分かった。オーストラリア公共放送「SBS」(電子版)が報じた。

オペラハウス【写真:Getty Images】
オペラハウス【写真:Getty Images】

4000以上のライブ会場などが閉鎖 半年で約375億円の経済損失

 オーストラリアで新型コロナウイルスの影響を受けた80人以上のミュージシャンによる公開状が同国政府の元に届けられたことが分かった。オーストラリア公共放送「SBS」(電子版)が報じた。
 
 公開状は音楽業界に対する助成金の拡大を求めるもので、4000万オーストラリアドル(約30億円)の復旧資金に加え、コンサート市場への3億4500万オーストラリアドル(約260億円)の損失補填といった内容が含まれているという。

 公開状は政府に対し、「我々アーティストや業界は、危機があると国の力になるために常に団結してきました。今は国が我々の力となるべく手を差し伸べる時です」と音楽業界救済のための行動を起こすことを要求。
 
 また、同国で100人以上の観衆が集まっての大規模イベントの再開の目途が立っていないことを踏まえ、「国内の4000以上のライブ会場などが閉鎖したまま」とコンサート市場の窮状を訴えた。同市場だけでも、今後6か月で5億オーストラリアドル(約375億円)の経済損失が出るものとみられている。

 なお、オーストラリア政府は現在、映画といった具体的な業界も含め文化・芸術分野に対する広範な支援策を取りまとめている。

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