「ゾクゾクが止まらない」「自分の子どもに読ませたい」 心理戦がすごすぎる漫画3選
『賭博黙示録カイジ』(作:福本伸行)や『嘘喰い』(作:迫稔雄)などの心理戦を展開する漫画は、ドラマやアニメ、映画でも大人気のジャンルだ。そこで今回は、最近話題の心理戦がすごすぎる漫画3選を紹介していく。
経済弱者から搾取する悪者に制裁を下す痛快漫画も
『賭博黙示録カイジ』(作:福本伸行)や『嘘喰い』(作:迫稔雄)などの心理戦を展開する漫画は、ドラマやアニメ、映画でも大人気のジャンルだ。そこで今回は、最近話題の心理戦がすごすぎる漫画3選を紹介していく。
まず紹介するのは、2020年から『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で連載中の『ジャンケットバンク』(作:田中一行)。主人公は就職2年目で代り映えのない日常に退屈を感じる銀行員・御手洗暉と、強敵とのギャンブル勝負を心から楽しむギャンブラー・真経津晨の2人だ。御手洗は、勤務先であるカラス銀行の地下で、秘密裏に行われる命懸けのギャンブル勝負を目の当たりにする。そこでの勝負を、心の底から楽しむギャンブラーの真経津に魅了されていくストーリーだ。
同作の見どころは、登場するゲームのルールがシンプルながらも奥が深く、相手とのかけ引きで罠にはめる過程を楽しめる点だろう。勝負に負けたときのペナルティーは死に直結するものもあり、『週刊ヤングジャンプ』の代表的な心理戦漫画『嘘喰い』に通じるヒリヒリ感も魅力的だ。
SNS上では「かけ引きにゾクゾクして読むのをやめられない」「相手の心情を読んでのギャンブルや相手のイカサマを逆手にとる戦法がすごい」と高い評価を受けている。また、「キャラの描き方が魅力的で良い」との声も多い作品だ。
次に取り上げるのは『カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義』(作:甲斐谷忍、夏原武)。22年に『グランドジャンプ』(集英社)で連載を開始した漫画で、心理戦の巧みさを感じる作品である。主人公であり天才経済学者の加茂洋平が、経済的に弱い立場の人を騙す詐欺師たちを、逆に騙し返して反撃する痛快ストーリー。高齢者から搾取しようとしたり、シングルマザーをターゲットにしたりする業者など、実際に報道されるような悪行にフォーカスしており、感情移入しやすいのも特徴だ。
1番の見どころは、法では裁けない悪者に経済制裁を下すシーン。悪人たちは、自分が騙し切ったと思ったタイミングで、大逆転のだまし返しをされてしまう。その瞬間のスカッとする爽快感をぜひ味わってもらいたい。SNSでは「すごく勉強になるし騙されないようにしないとと思わせてくれる作品」「自分の子供に読ませておきたいくらい名作」など、同作を推す声が多く見られる。
心理戦がすごすぎる漫画といえば『少年ジャンプ+』(集英社)にて20年から23年3月まで連載していた『ハイパーインフレーション』(作:住吉九)も忘れてはいけない。奴隷狩りによって両親を失った主人公・ルークが、同じく奴隷として連れ去られた姉を救うために、さまざまな相手と知能戦を展開するストーリーだ。ルークは「体から紙幣を生み出す能力」を駆使して強欲な商人や政治家と交渉という名の舌戦を繰り広げる。交渉しつつ、裏では相手を騙そうと暗躍し、お互いが相手の心理を深読みしていく様子は、ハイレベルなポーカーの試合を見るような緊張感だ。
SNSでは同作の見どころとして「頭脳・信念・仲間・裏切りといった人間関係や経済の勉強になる」「ロジカルな頭脳戦だけでなく理屈をぶち抜いたアツさもある」など、好意的な意見が多く寄せられている。
また「経済や通貨の仕組みがよくわかるし、要所要所で状況を整理しましょうって解説入れてくれて本当に良い」など、経済の勉強にもなる漫画としても高い評価を受けている作品だ。
主人公たちが巧みな頭脳戦や心理戦を繰り広げる漫画は呼吸すら忘れるほどに熱中してしまう魅力がある。今回紹介した漫画は、物語の緊迫感だけではなく社会の仕組みも学ぶことができるので、ぜひ読んでみてほしいものだ。
※本文にて紹介している「カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義」の第1話「特別講義『カモリズム経済学』とは」が下記より試し読み可能です。ぜひ御覧ください。
(C)甲斐谷忍プロダクツ・夏原武/集英社
「ヤンジャン!」では本作品全話配信中です。
https://ynjn.jp/title/5473