69歳・小日向文世、肉体的な衰え痛感「体力が落ちて物覚えが悪く」 舞台『海をゆく者』に10年ぶり出演
俳優の小日向文世(69)が6日、都内で行われた舞台『海をゆく者』プレスコール&初日前会見に、共演の高橋克実、浅野和之、大谷亮介、平田満とともに出席した。
2009年と14年に上演し大好評の作品
俳優の小日向文世(69)が6日、都内で行われた舞台『海をゆく者』プレスコール&初日前会見に、共演の高橋克実、浅野和之、大谷亮介、平田満とともに出席した。
本作は、アイルランド演劇界をリードする気鋭の劇作家コナー・マクファーソンの出世作にして代表作。日本では、演劇界をけん引する5人の名バイプレイヤーが、演出家・栗山民也氏の元に結集し、丁々発止のセリフの応酬と円熟味あふれる絶妙なアンサンブルで、2009年と14年に上演し大好評を博した。
初日を前日に控え、意気込みを聞かれたロックハート役の小日向は「ここまでインフルエンザにもコロナにも罹らず、無事に今日を迎えられたことをホッとしています」と胸を撫で下ろし、「みんなそれなりに歳が行っているもんですから、とにかく健康第一でオールアップ迎えられるように、体調を整えて頑張りたいなと思っております」と言葉に力を込めた。
また、今回、初参加の高橋を除いた4人は、ほぼ70歳となるが、初演・再演との違いを尋ねられた小日向は「単純に歳を取ったの一言につきますね。再演からほぼ10年なので、体力が落ちていて、稽古が終わった後にみんなドッと疲れています。それと物覚えが悪くなっています(笑)。そういう肉体的な衰えは非常に感じていますね」としみじみと語りつつ、「ですが、みんな少し角が取れて丸くなったなって。一緒にいるだけでその時間を楽しめるなと思えるようになったもの、今回うれしく思っております」と笑顔を見せた。
そして、上映を楽しみにしている方へメッセージを求められると、小日向は「ちょっと不安なのは、70歳に近い俳優たちを若い人たちは見に来てくれるのだろうか」と吐露しつつ、「70歳を売り物にして、若くて(高橋の)62歳ですから。この年代が5人もそろっている舞台は今までないと思うんですよ。そんなに先が長くない俳優たちを記憶に収めるというのは貴重だと思うので、そういう意味でもぜひ見てもらいたいなと思います」とアピールした。
舞台『海をゆく者』は、12月7日より東京PARCO劇場を皮切りに、新潟、愛知、岡山、福岡、広島、大阪と巡演。