『まどマギ』はなぜ「神アニメ」と評価? トラウマを与えた突然の主要キャラの退場
2011年にテレビアニメとして放送された『魔法少女まどか☆マギカ』(毎日放送ほか)は、“鬱(うつ)アニメ”として有名な作品だ。特に3話で描かれる先輩魔法少女の巴マミに関わるトラウマシーンが話題になったが、作品全体としては「神アニメ」と称されている。今回は、そんな『まどマギ』の魅力を紹介しよう。
多くの『まどマギ』ファンの中には芸能人も
2011年にテレビアニメとして放送された『魔法少女まどか☆マギカ』(毎日放送ほか)は、“鬱(うつ)アニメ”として有名な作品だ。特に3話で描かれる先輩魔法少女の巴マミに関わるトラウマシーンが話題になったが、作品全体としては「神アニメ」と称されている。今回は、そんな『まどマギ』の魅力を紹介しよう。
本作の魅力の1つ目は、かわいいビジュアルとは裏腹なハードで重いストーリーのギャップだ。魔法少女というタイトルからかわいい少女が悪役を倒す単純な話と思われるが、実際は厳しい宿命と無慈悲な現実も描かれる重い展開である。同作のファンからは「途中からグロい描写があったり、いい意味で予想を超える展開にハマった」などの声があがっている。
そして1クール12話構成で、見事に伏線を回収しているのが2つ目の魅力だ。その魅力が存分に発揮されているのは、第10話で描かれている謎多き魔法少女・暁美ほむらの過去編である。彼女は時間を操れる魔法少女で、最強の魔女に負ける主人公・鹿目まどかを助けるために、1人で何度も過去に戻って、まどかが助かる未来を手に入れようとしていることが判明する。
この描写によって、序盤からほむらがまどかに魔法少女を辞めるように言っていた理由や、なぜか魔女に詳しい理由などの伏線を回収。また同話ではOP曲の「コネクト」がEDとして流れ、歌詞の「交わした約束忘れないよ」「いつになったらなくした未来を 私ここでまた見ることできるの」などの部分がほむら視点で読み解けるとして注目を集めた。
『まどマギ』の魅力の3つ目は、見応えのある作り込まれた世界観とドラマだ。作中で魔法少女になる際には願いを1つ叶えることができて、「好きな人の腕を治したい」や「父親に幸せになってもらいたい」など、中学生が魔法少女になった背景には大切な夢やドラマが詰まっている。そんな彼女たちは人間を襲う魔女と激しい戦闘を繰り広げる。
また魔女とは魔法少女が深い絶望や悲しみによる成れの果てという残酷な現実であり、魔女化を防ぐためには、魔女を倒すことで獲得するグリーフシードが必要なのだ。これらの作り込まれた世界観やストーリーが視聴者を虜(とりこ)にし、SNS上で「病み要素があるけど、メッセージ性や伏線回収が最高」との声も上がっている。
ちなみにお笑いタレントの東野幸治やイモトアヤコなどの人気芸能人も『まどマギ』のファンだと公言。彼らは漫画の購入や劇場版視聴を楽しむ様子をSNS上に投稿したり、本作の面白さをラジオで熱く語ったりすることで、普段はアニメを見ない人も巻き込んで熱烈なファンが増えていった背景もある。
かわいいビジュアルでありながら緊張感のあるストーリーで「神アニメ」とも称される本作は、24年冬に『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉』の公開を控えている。また、23年9月には2人のほむらが向かい合う第2弾ティザービジュアルを公開。新作映画をより楽しむためにも、アニメ『まどマギ』を予習、復習しておくといいかもしれない。