紅白返り咲きの櫻坂46、ライブ2日で7万人超動員 苦境乗り越え「この景色、本当にうれしくて」

アイドルグループ・櫻坂46の3周年を記念した『櫻坂46 3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE』が、25、26日の両日、千葉・ZOZOマリンスタジアムで開催された。グループ初の単独野外スタジアムライブ2公演には極寒にもかかわらず、計7万2000人の観客が集結。同スタジアムでのライブでは史上最高の動員記録を更新した。そして、両日ともインターネット生配信を実施。国内外のファンに勇姿を届けた。

『櫻坂46 3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE』を開催
『櫻坂46 3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE』を開催

ZOZOマリンスタジアムでのライブ史上最高数

 アイドルグループ・櫻坂46の3周年を記念した『櫻坂46 3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE』が、25、26日の両日、千葉・ZOZOマリンスタジアムで開催された。グループ初の単独野外スタジアムライブ2公演には極寒にもかかわらず、計7万2000人の観客が集結。同スタジアムでのライブでは史上最高の動員記録を更新した。そして、両日ともインターネット生配信を実施。国内外のファンに勇姿を届けた。

 25日の公演では1期生・土生瑞穂の卒業セレモニーが行われた。欅坂46時代から8年におよぶアイドル人生を華やかに締めくくった。続く26日公演は、新体制となって最初のライブ。開演前から小雨に見舞われ、前日よりも低い気温の中、『Buddies』からスタート。山崎天を筆頭に1期生から3期生までの全出演メンバーがステージや花道、スタンド席などから登場し、歌い、踊った。曲中、キャプテンの松田里奈の呼びかけを受け、休業中だった遠藤光莉がステージに登場。メンバーやBuddies(櫻坂46ファンの総称)からの「おかえり!」に、遠藤は笑みを浮かべて手を振った。

 最初のMCでは、約7か月ぶりにファンの前に姿を現した遠藤は「これから少しずつ、私らしくゆっくり活動していきます」とあいさつ。藤吉夏鈴は「(ライブが始まる前は)『寒いな』とか思っていたんだけど、今は熱気がすごくて。ファンの方の近くに行くと、それが本当に伝わってきます」。山下瞳月は「3期生はこうして櫻坂46として野外でライブさせていただくことが初めての機会なので、すごくうれしいです。ただ、今はすごく寒いので、Buddiesの皆さんも温かくして、私たちも温かい気持ちでライブを頑張りたいと思います」と呼び掛けた。

 MCを終えると会場の照明が消灯し、ステージ上に設置された「3」をモチーフにしたオブジェが光輝く中、不穏なSEに合わせて客席は赤いペンライトに染まっていく。しばらくすると、「3」のオブジェの上に1人のメンバーが姿を現す。さらに、「3」のオブジェの周りにもメンバーが登場し、ライブは『Dead end』で再開。オブジェ上のメンバーは逆光で顔こそわからないものの、スクリーンには森田ひかるが歌い踊る姿が映された。すると、サビに入るところで会場が暗転。アリーナ後方のサブステージに森田が瞬間移動する演出で、観客を驚かせた。

 その後も、ダブルセンターの森田と山崎を中心にアクロバティックなダンスを繰り広げる『摩擦係数』、センターの藤吉にメンバーが糸を絡めながらパフォーマンスする『なぜ 恋をして来なかったんだろう?』、軽やかなディスコビートにBuddiesのコールが重なることで熱量を高めていく『それが愛なのね』と人気ナンバーを連発した。そして、サブステージに制服姿の3期生が登場。『夏の近道』『Anthem time』で会場の盛り上がりを加速させた。

 3期生の勢いを先輩たちは『ドローン旋回中』で引き継ぎ、手にしたタオルを頭上でクルクル回して会場の一体感を高めた。『君と僕と洗濯物』『Plastic regret』では、大型フロートに乗ってアリーナ外周を移動し、Buddiesの近くまで出向く演出も展開された。

 ライブ中盤では、来年1月15、16日に東京・豊洲PITで、同月22、23日に東京・Zepp DiverCityで、『7th Single BACKS LIVE!!』が開催されることが発表された。井上梨名は「選抜メンバーに選ばれないとできないこともたくさんあると思います。でも、ここにいる私たちにしかできないこともあります。それがこの『BACKS LIVE!!』ではないでしょうか。それぞれいろんな思いを持って活動しているので、その思いをパフォーマンスを通して届けていきたいので、楽しみにしていただけたらうれしいです」とライブへの意気込みを口にした。

 増本綺良をセンターに据えた2期生楽曲『コンビナート』で再び会場のボルテージが上昇すると、小林由依のソロダンスに続き、小林がセンターに立つアッパーな『隙間風よ』を披露。その後、『五月雨よ』『一瞬の馬』『Cool』『流れ弾』と展開し、3期生曲『BAN』では途中から1期生、2期生が合流するスペシャルバージョンでファンを歓喜させた。

 終盤はファンキーなビートに合わせて3期生とBuddiesがジャンプして熱量を高め、1期生、2期生が『Start over!』を披露。カオスな盛り上がりを最新曲の『承認欲求』で引き継ぎ、会場全体の熱気がマックスまで上昇したところで、スクリーンに表示された「Go to the 4(4年目に突入)」のメッセージ。これでライブ本編は幕を下ろした。

 アンコールは『僕のジレンマ』でスタート。2台のフロートに乗ったメンバーが客席に向けて笑顔を振りまき、続く『思ったよりも寂しくない』では息の合った歌とダンスで一体感を再び高めた。最後のMCでは谷口愛季が「1年前は先輩たちと一緒にステージに立てるのかと不安だったんですけど、約1年間いろんな経験を通して少しずつパワーアップできたんじゃないかと思います。これからも先輩方の背中を追いつつ、自分自身でできることを探しながら頑張りたいです」。森田が「これから4年目に向けて、もっともっと櫻坂46として高みを目指して頑張っていきます」。小林が「私たちにとってBuddiesの皆さんは必要不可欠な存在ですし、今日も『こんなにもたくさん愛をもらっていたんだな』と実感しました」と思いを打ち明けた。

 そして、松田が思いの丈を語った。

「改名したばかりの頃は『櫻坂46ってどんなグループなんだろう?』『どんな色のグループなのか?』って。でも、ガムシャラに進んできたところがあって、迷いながらも櫻坂46というグループに胸を張って活動してきたからこそ、そして、Buddiesの皆さんの応援と支えがあったからこそ、今、この景色を見られていると思うと本当にうれしくて。去年の今頃はちょっと悔しい思いをしたり、今年のツアーも空席が目に入ることもあったんですけど、初めての海外でのライブにも挑戦させていただいり、今年は年末に皆さんと締めくくれる日があるという本当に特別な1年でした。いつもいろいろいただいてばかりなので、今度は私たちから皆さんに恩返しをしたい気持ちでいっぱいです」

 直後、会場中から拍手が湧き起こった。寒さの中で温かで幸福感が漂う空気。メンバーが『櫻坂の詩』を披露すると、会場上空に盛大な花火が打ち上がり、約3時間に及ぶライブが終了した。

 松田の言葉通り、グループは7月にフランス・パリでに行われた「Japan Expo Paris 2023」に出演。初めて海外でのパフォーマンスを実現した。さらに8月にはマレーシア・クアラルンプールで行われたイベント「Japan Expo Malaysia 2023」出演。「海外でも支持される櫻坂46」を印象付け、その勢いを『NHK紅白歌合戦』2年ぶりの出場につなげた。そして、24年は『7th Single BACKS LIVE!!』で始動。絆を深めている1期生から3期生までのメンバーたちが、さらなる進化を目指す。

<セットリスト>
00.Overture
01.Buddies
02.Dead end
03.摩擦係数
04.なぜ 恋をして来なかったんだろう?
05.それが愛なのね
06.夏の近道
07.Anthem time
08.ドローン旋回中
09.君と僕と洗濯物
10.Prastic regret
11.確信的クロワッサン
12.条件反射で泣けて来る
13.コンビナート
14.隙間風よ
15.五月雨よ
16.一瞬の馬
17.Cool
18.流れ弾
19.BAN
20.マモリビト
21.Start over!
22.承認欲求

<アンコール>
23.僕のジレンマ
24.思ったよりも寂しくない
25.櫻坂の詩

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