伊集院静さんが闘っていた「肝内胆管がん」 近年増加傾向で川島なお美さん、平尾誠二さんの死因にも

直木賞作家の伊集院静さんが24日、死去した。73歳だった。10月27日には「肝内胆管がん」の治療のため、当面の間、執筆活動を休止すると発表していた。

伊集院静さんが肝内胆管がんのため亡くなった(写真はイメージ)【写真:写真AC】
伊集院静さんが肝内胆管がんのため亡くなった(写真はイメージ)【写真:写真AC】

早期発見が難しく、腫瘍がある程度大きくなってから発見

 直木賞作家の伊集院静さんが24日、死去した。73歳だった。10月27日には「肝内胆管がん」の治療のため、当面の間、執筆活動を休止すると発表していた。

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 一般社団法人 日本肝胆膵外科学会の公式サイトによると、肝内胆管がんは肝臓で作られた胆汁という消化液を肝臓から十二指腸まで運ぶ胆管のうち、肝臓内に位置する胆管に発生する。肝臓から発生する「原発性肝がん」の1つで、肝細胞がんに続いて2番目に多く、約4%を占めている。頻度は低い腫瘍だが、近年増加傾向。病気の原因として、肝内結石症、原発性硬化性胆管炎との関係が報告されている。肝炎ウィルス感染との関連も指摘されているが、同じく肝臓に発生する肝細胞がんとは違い、基本的には正常な肝臓に発生する。早期発見が難しく、腫瘍がある程度大きくなってから発見されることが多いのも特徴とされている。

 治療は、病変の切除が可能であれば手術が最も有効なため、肝切除が中心。手術が適していない場合には化学療法や放射線治療を行う。肝内胆管がんのうち、肝切除を受けた場合の5年生存率は41.5%、肝切除が適応とならなかった場合には5年生存率は26.3%となっている。

 15年に死去した俳優の川島なお美さん(享年54)、柔道五輪金メダリストの斉藤仁さん(享年54)、16年に死去したラグビー元日本代表の平尾誠二さん(享年53)も肝内胆管がんを患っていた。

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