“食中毒マフィン”店舗の現状 店には人気なし、通行人が状況うかがう様子も 既に閉業を発表
今月11、12日に行われたイベントで、都内の洋菓子店が提供したマフィンを食べた人が食中毒が疑われる症状を相次いで訴え、問題となっている。現在、該当店舗は「食品衛生に対する知識、理解及び対策等が不十分であった」として公式サイトにおわびを掲載。閉業を発表している。騒動を受け、店は今どうなっているのか。現状を取材した。
店が公式SNSを削除するなど余波も
今月11、12日に行われたイベントで、都内の洋菓子店が提供したマフィンを食べた人が食中毒が疑われる症状を相次いで訴え、問題となっている。現在、該当店舗は「食品衛生に対する知識、理解及び対策等が不十分であった」として公式サイトにおわびを掲載。閉業を発表している。騒動を受け、店は今どうなっているのか。現状を取材した。
問題が発覚した店舗がある東京都目黒区の発表によると、11、12日に東京ビッグサイトで行われた「デザインフェスタ」に出展していた洋菓子店が製造、販売した一部のマフィンから、「納豆のような臭いと糸を引いているのを確認した」などの苦情が相次いで報告。実際に商品を口にし、腹痛などの症状を訴える人も確認されたという。
店を構えていたのは東急東横線の都立大学駅から徒歩圏内の場所。周辺には高級車も並ぶ閑静な住宅街に存在している。現場は世代問わず、少なくない人が行き交い、地域住民の生活道路として使用。また、通行人が店の横を通りがかる際には、店の状況をうかがう様子も見られた。
記者が午前10時ごろに到着した際には、店には人気が感じられない。報道陣の姿もなく、ドアも閉じられ、ひっそりとした様子だった。店前にお知らせなどは貼られておらず、静かなままだった。ただ、店横にはペットボトルや段ボールが捨てられている状況も見受けられた。
今回の問題を受け、店舗側は21日、公式サイトに「お詫びとご案内」を掲載。「当店といたしましては、食品の製造・販売業者としての食品衛生に対する知識、理解及び対策等が不十分であったことを深く反省しております」と店舗の過失を認めた上で、「本件事故の対応につきましては、保健所及び警察の指導に従って真摯に行う所存でございます」と今後の対応について説明した。
また、「本件事故の原因につきましては、保健所が調査しているところでございまして、正確な原因は未だ判明しておりません」と真相の究明を行っていることを明かし、「当店といたしましては、保健所の調査に誠実に協力するとともに、原因が判明した際には、改めて皆さまにご報告させて頂きます」としている。
今回の問題発生後、店が運営し、返金対応の窓口としていたSNSが20日までに突然削除されたことで、混乱を招くなど余波が続いている。店はすでに閉業しているとし、営業再開の予定はないという。目黒区はすでにマフィンを食し、体調不良を感じている人は居住地を管轄する保健所に相談するよう、呼びかけている。