俳優の水谷豊が主演を務め、寺脇康文が共演するテレビ朝日系連続ドラマ『相棒SEASON22』（水曜午後9時）の第6話が、22日に放送された。今回は、高橋克実演じる名探偵“マーロウ矢木”こと矢木明が12年ぶりに登場し、話題となっている。

　同作は、2000年に誕生した刑事ドラマシリーズ。警視庁で“人材の墓場”と呼ばれる『特命係』に配属された警部・右京とその相棒たちが、数々の犯罪事件を解決していく。もともとキャリアとして警察庁に入庁した水谷は、“切れモノ”過ぎるが故に上層部からにらまれ閑職に追いやられたが、卓越した洞察力と名推理で事件の謎を解き明かしていく。

　寺脇演じる特命係巡査部長の亀山薫は、SEASON1からの“初代相棒”。SEASON7で南アジアの小国サルウィンに移住したが、22年のSEASON21で復職。約14年ぶりに“五代目相棒”として右京とのコンビが復活し、今作で再会2年目となる。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　警視庁の情報提供フォームに、一通の情報が届く。そこには「『眠り姫事件』の犯人は殺された。至急真相を解明されたし」と書かれてあり、「警視庁特命係杉下右京殿へ」と右京を指名していた。『眠り姫事件』とは、17年前に老舗百貨店『蔵本屋』の令嬢・蔵本里紗（潤花）が誘拐された事件。当時5歳だった里紗は習い事のバレエの後に誘拐され、奇跡的に運転手が発見していた。里紗が睡眠薬で眠らされていたことから、当時世間では『眠り姫誘拐事件』として騒がれていたのだった。

　誘拐犯は蔵本屋の元従業員の男で、使い込みがバレたことで解雇されていた。里紗が救出された後に自殺したが、情報提供フォームには「犯人は殺された」と書かれてある。薫が「挑戦状、受けて立つんですか？」とたずねると、右京は「もちろん、御指名ですので」と早速捜査に出かけた。

　右京と薫は、里紗の婚約発表が行われるホテルを訪れる。蔵本家一族が集まる中、肝心の里紗の姿が見えない。右京と薫がホテルを探すと、そこには何者かが里紗の脱出を手助けしていた痕跡が。さらに防犯カメラには、里紗と共にホテルの外へ出る謎の男の姿が映し出されていた。

　男のシルエットに見覚えのあった2人は、チャンドラー探偵社を訪れる。そこで待っていたのは、私立探偵のマーロウ矢木だった。マーロウ矢木は、「優秀な刑事と優秀な探偵は惹かれ合う運命にある。またお会いしましたね」と2人を出迎えた。

　マーロウ矢木は06年に放送されたSEASON5の第10話『名探偵登場』でシリーズ初登場した私立探偵。推理小説家レイモンド・チャンドラーが生み出したハードボイルド小説の名探偵フィリップ・マーロウに憧れており、トレンチコートと帽子が特徴だ。12年放送のSEASON10第11話『名探偵再登場』にも出演しており、今回は12年ぶりに再々登場となった。

　久々のマーロウ矢木の登場にSNS上では、「マーロウ矢木帰ってきた！」「マーロウ矢木おかえり～！！！」「名探偵マーロウ矢木。いるだけで実家に帰ってきたような安定感」と喜びの声が。また、「昔と雰囲気変わってなくてよかった」「すっげぇな…変わらんな…」と驚きの声も。

　マーロウ矢木は17年前の『眠り姫事件』についてある事実を知っており、探偵としての守秘義務を守りながらも、右京と薫と共に真相を暴いていく。今回も、「タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きている資格がない」とチャンドラーの小説『プレイパック』のセリフを使うなど、“マーロウ節”を炸裂させた。一見頼りなさそうな雰囲気を出しながらも、薫の尾行をまき、依頼主を守りながら任務を遂行。最後は右京、薫とともに無事に真犯人を突き止め、3人は祝杯をあげに向かうのだった。

　SNS上では「マーロウ矢木さん！　また見れて最高！　人情に厚くおどけながらもスマートな仕事ぶりでその大人の色気に毎度惚れる」「ただただ幸せな時間だった。一番好きなゲストキャラであり長年再登場を願っていた大好きなキャラ。また右京さんと薫ちゃんとマーロウ矢木が並ぶ様を見れるなんてね」と感動の声が挙がっている。