【麒麟がくる】「風間さんは本当に勉強家」演出・一色氏が桶狭間での元康を解説

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の第21回が7日に放送された。第21回では、尾張・織田信長(染谷将太)と駿河・今川義元(片岡愛之助)が激突する桶狭間の戦いの様子が描かれた。信長は今川が先鋒として送り込んだ元康(風間俊介)を離反させようと工作するが叶わず。だが、父・信秀の教えを思い出し、今川が本当にうわさされるような2万もの大軍であることを疑い、前線へ出陣する。

義元が三河守に任命されたと聞いた元康は…【写真:(C)NHK】
義元が三河守に任命されたと聞いた元康は…【写真:(C)NHK】

元康の「シンプルな怒り」を表現した風間俊介

 NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の第21回が7日に放送された。第21回では、尾張・織田信長(染谷将太)と駿河・今川義元(片岡愛之助)が激突する桶狭間の戦いの様子が描かれた。信長は今川が先鋒として送り込んだ元康(風間俊介)を離反させようと工作するが叶わず。だが、父・信秀の教えを思い出し、今川が本当にうわさされるような2万もの大軍であることを疑い、前線へ出陣する。

 局地戦を展開し、義元自ら率いる本隊から徐々に兵を引き離す作戦を決行する信長。一方の元康は、三河勢を駒のように扱う今川方に次第に嫌気が差し始め、織田軍の迎撃に加わることを拒否する。桶狭間に向かわず、大高城に留まることを決めた元康。その間に義元は討ち取られ、戦は決着。信長の計らいもあり、元康は三河・岡崎に戻り、母親とも再会を果たすことになる。

 離反を促す母・於大の方からの手紙を受け取り揺らぐ元康だったが、三河の兵を案じそのまま今川軍に参加することを選ぶ。元康は二転三転する出陣命令にいら立ち、さらに義元が三河守に任命されたことを聞かされると出陣要請を断って「本日はここを一歩も動きませぬ」と宣言。三河の兵と共に大高城に留まることに。

 元康役の風間は「どのような感情なのか、色々と考えながら現場に向かったのですが、その場で感じたのはシンプルな怒りでした」と撮影時の心境を振り返り、「三河を、そして、自分を軽んじられている事に対してなど紐解けば色々あるのでしょうが、ただただ腹立たしかったので、そのまま演じさせていただきました。晩年の家康ではそのような対応はしないでしょうが、若さ故なのだと思います」と元康が決断した場面の心情を明かした。

 演出を担当した一色隆司氏は、「風間さんは、第20回(31日放送)が初出演となったのですが、元康は、幼少時代、子供時代と3代目となる役なので、ここに至るまでの彼の思いや生活について、結構話しをしておりました。どういう生活をして、今川に対してどういう思いを抱いていたのか、また、過去の記憶が今の自分にどう影響を及ぼすのか……など。その辺の思いを持つことによって、今川義元が三河守に任命されたと聞いた時の思いにアプローチして貰いました」と元康の憤りや絶望を表現したシーンについて解説した。

「風間さんは、本当に勉強家で、色んな資料を読んでこの作品に参加して下さっています。思いの表現だけではなく、歴史的な背景や物事の在り方などから論理的に家康にアプローチすることによって、今回の家康像を作り上げていこうとして下さっています」という一色氏。桶狭間を経て、三河の国に戻った元康が、今後どのように物語に絡んでいくのかますます注目されそうだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、収録を見合わせている「麒麟がくる」。7日の放送をもって一時休止となることが決まっており、この日放送された第21回が休止前最後の放送になった。休止中は特集番組「『麒麟がくる』までお待ちください 戦国大河名場面スペシャル」が放送される。

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