松竹、市川猿之助被告の今後は「まったくの白紙」 執行猶予付き有罪判決も「支えたい」
両親の自殺を手助けして死亡させたとして、自殺ほう助の罪で起訴された歌舞伎俳優・市川猿之助(本名・喜熨斗孝彦)被告の判決公判が17日、東京地裁で開かれた。猿之助被告は懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を言い渡された。これを受けて、松竹株式会社が公式サイトで文書を発表した。
公式サイトに文書で「有罪判決を受けましたことを極めて重く受け止める次第です」
両親の自殺を手助けして死亡させたとして、自殺ほう助の罪で起訴された歌舞伎俳優・市川猿之助(本名・喜熨斗孝彦)被告の判決公判が17日、東京地裁で開かれた。猿之助被告は懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を言い渡された。これを受けて、松竹株式会社が公式サイトでコメントを発表した。
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起訴状によると、猿之助被告は父で歌舞伎俳優の市川段四郎さん(当時76)と母・延子さん(同75)の自殺を手助けし、5月17日、東京・目黒区の自宅で向精神薬を服用させ、17~18日に死亡させた罪に問われている。
10月20日の初公判で、検察側は懲役3年を求刑。弁護側は松竹や親族らからの4通の上申書を提出し、執行猶予付きの判決を求めた。猿之助被告は起訴事実を認めた上で、両親を死なせた後悔と反省を述べると同時に歌舞伎に復帰したい意向を示していた。
松竹のコメント全文は以下の通り。
本日、市川猿之助に対し、東京地方裁判所より両親への自殺幇助事件に対し、懲役3年 執行猶予5年の判決が下されました。
控訴期間が設けられております為、判決は確定しておりませんが、まずは弊社といたしまして、これまで弊社の製作主催する歌舞伎公演に数多く出演してきた市川猿之助が人命に関わる事件によって有罪判決を受けましたことを極めて重く受け止める次第です。
お亡くなりになられました市川段四郎ご夫妻に改めて哀悼の念を表します。事件後、当局による捜査や公判を通じ、今回の件に至る様々な経緯や背景が市川猿之助本人からも説明されましたが、如何なる事情があったとしても市川猿之助が行った判断は決して許されるものではなく、大きな過ちであったことは申し上げるまでもありません。
市川猿之助は、今後、自らの関与によってご両親を失った現実と悔恨の念に向き合いながら生きていくこととなります。弊社としてはまずは一人の人間として、亡くなられたご両親の分までしっかりとこの後の人生を歩んで欲しいと考えます。
市川猿之助としての今後につきましては、現時点ではまったく白紙の状態でございます。
弊社としては市川猿之助のこれまでの歌舞伎界への貢献に照らせば、本人を是非支えて参りたいと存じますが、本日の判決をどのように受け止めるか、弊社としても本人と時間をかけて話し合い、また、今回の件が社会全体に与えた影響や責任からも目を逸らさず、皆さまからのご意見にも耳を傾けながら、進むべき道を共に模索して参りたいと思います。
なお、今回の件の発端とされている一部週刊誌の記事に関しては、弊社としても、あらゆるハラスメント行為は決して許されないものと考えており、各公演の製作現場をより健全で開かれた環境とすべく、ハラスメント事象の通報窓口の利用を弊社社員に加えてすべての舞台関係者を対象に拡大するなどの取組を進めております。現時点では報道された記事内容について、弊社として事実認識はございませんが、今後然るべく確認を行い、その結果に応じて必要な対応を行って参る所存です。
一連の件に関しましては、お客様をはじめ皆さまに多大なご迷惑とご心配をおかけいたしましたことを改めて深くお詫び申し上げます。皆様方におかれましては、市川猿之助の今後をどうかお見守りいただきたく存じます。