会員が誹謗中傷に苦しみ死亡 ジャニーズ性被害当事者の会が追悼「痛恨の極み…悔しさと悲しみが」
旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)の故ジャニー喜多川元社長による性被害を訴えていた40代男性の訃報を受け、男性が所属していたジャニーズ性加害問題当事者の会が15日、公式サイトに追悼コメントを掲載した。
公式サイトにコメント掲載
旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)の故ジャニー喜多川元社長による性被害を訴えていた40代男性の訃報を受け、男性が所属していたジャニーズ性加害問題当事者の会が15日、公式サイトに追悼コメントを掲載した。
「ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心より哀悼の意を表します。これほど辛くて苦しい思いを誰が望むのでしょうか。決してあってはならないこと、誠に痛恨の極みです。人権や尊厳まで奪う権利が誰にあるのでしょうか。悔しさと悲しみが込み上げてきます。なにより、ご遺族様のご心痛、いかばかりかとお察し申し上げます。心からご冥福をお祈りいたします。合掌」
その上で「お願い」と題し、「ご遺族様の安穏なるお時間が取り戻せることを願い、どうか静かにお見守り下さることを皆様方にお願い申し上げます。メディアの方々、応援して下さる方々、本件を知る方々、どうぞ宜しくお願い申し上げます」とつづっている。
報道によると、男性は性被害を告発後、誹謗中傷を受けて苦しんでいた。また、男性の遺族は代理人弁護士を通して、5月に事務所に性加害を訴えたにもかかわらず5か月連絡がなかったなどとし、「彼の心労は性被害のトラウマの再燃とも相まって深刻なものになっていた」とのコメントしている。
旧ジャニーズ事務所は2度の会見で、「被害者の方への誹謗中傷を止めてください」と呼び掛けた。それでも、SNS上では被害者を傷つける言葉が収まることはなく、「ジャニーズ性加害当事者の会」は公式サイトで「当会ならびにメンバーへの罵詈雑言、誹謗中傷の一切、プライバシーの侵害はもちろんですが、心無い行動ひとつで傷つき苦しむ人がいることを忘れないでください。これは当会に限らずです。人の心を蝕む卑劣な人権侵害は犯罪行為ともなり、誰にも許されません。いますぐ謹んでくださることをお願い申し上げます」と記していた。
訃報を受け、SMILE-UP.はENCOUNTにコメントを寄せ、「被害にあわれた方やご家族等に対する誹謗中傷は絶対に止めていただくよう、引き続きファンクラブをはじめ社会に対する発信に努めてまいります」と宣言。「ご遺族様に対しまして、誠心誠意対話をさせていただく所存です」としている。