大橋純子さん通夜、“盟友”松崎しげる「思い出が多すぎて信じられない」 渡辺真知子は涙「寂しい」

がん再発のため9日に亡くなった歌手の大橋純子さん(享年73)の通夜が15日、東京・港区の増上寺 光摂殿(こうしょうでん)でしめやかに営まれ、松崎しげる、渡辺真知子、松本明子ら約200人の芸能人・関係者が弔問に訪れた。

取材に応じた松崎しげる【写真:山口比佐夫】
取材に応じた松崎しげる【写真:山口比佐夫】

モニターには『シルエットロマンス』を熱唱するライブ映像

 がん再発のため9日に亡くなった歌手の大橋純子さん(享年73)の通夜が15日、東京・港区の増上寺 光摂殿(こうしょうでん)でしめやかに営まれ、松崎しげる、渡辺真知子、松本明子ら約200人の芸能人・関係者が弔問に訪れた。

 会場入り口のモニターには『シルエットロマンス』を熱唱するライブ映像などが流れ、大橋さんのステージ写真も並べられた。

 祭壇には白と紫の花が飾られ、大橋さんの柔らかさ、しなやかさ、華やかさといった人柄をイメージしたという。中央には今まで撮影した中で一番良い表情だったという5年ほど前に撮影した写真が遺影として飾られた。

 戒名は「歌唱院妙詠純心清大姉」(かしょういんみょうえいじゅんしんせいだいし)。棺には長年愛用のハットなどが入れられるという。

 午後6時からの通夜には、同じ事務所に所属し、大橋さんを盟友と語った歌手の松崎、渡辺、松本、バイオリニストの高嶋ちさ子、フジテレビアナウンサーの軽部真一らが参列した。

 大橋さんを盟友と呼んだ松崎は「9日に亡くなったと聞いてすぐに病院に駆けつけたんだけど今にも起き出しそう(な表情)で信じられなかった」と肩を落とした。「アマチュア時代から知っていたので、思い出が多すぎちゃって。ハワイでコンサートの前日に飲めないお酒を飲ませちゃったり、全国を回ったり……辛いよね」と言葉をふり絞った。「最後に会ったのは自宅療養していた7月か8月でニコニコしていたんだけど抗がん剤治療が辛いと言っていましたね。一番一緒にステージをやった回数が多い女性だったと思います」と振り返った。

「僕にとっては歌姫だし、北海道の小さな巨人だとステージでよく紹介していました。気遣いもユーモアもたっぷりあって、でも音楽に関してはすごくストイックでした。作った曲はずっと残っているんで僕らが歌い継いで行かなくちゃいけないし、さっき渡辺真知子と『歌い継いでいこう』って話をしました。これが彼女が喜んでくれることだと思います。今日はお別れは言ってないんです。あんなこと(病気)でさよならは言えないですよ」

 続けて言葉を詰まらせながら「1回目の復帰で歌えるって飛びついて喜んでいたんです。だから2回目の復帰も僕たちは願っていましたが、それはかなわなかった。(闘病で)苦しかっただろうし。でも穏やかに亡くなったと聞いて、それが唯一の救いかなと思いました」と涙ながらに語った。

 大橋さんと同じ時代をすごした歌手の渡辺は、「寂しい」と涙を流し、「楽屋ではしゃべりっぱなしだった」と思い出を振り返った。

 松本は自身の30周年の際に大橋さんの『たそがれマイ・ラブ』をカバーした思い出を振り返り「これからも大切に歌い続けていきたい」と涙を堪えて語った。

 告別式は16日午後1時から3時まで同会場で執り行われる。

 大橋さんは北海道出身。1974年に歌手を目指して上京し、圧倒的な歌唱力で70年代後半から80年代前半に『たそがれマイ・ラブ』『シルエット・ロマンス』を大ヒットさせた。2018年3月に初期の食道がんを公表。放射線と抗がん剤の治療を併用し、翌19年3月に活動再開したが、今年3月の定期検診で食道がんの再発が判明していた。

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