華原朋美、6年ぶりのライブツアー「一番の変化は母親になったこと」「当たり前の日々がありがたい」

歌手の華原朋美が、約6年ぶりのコンサートツアー「華原朋美LIVE2023~LOVE IS BEST~ Presented by WOWOWプラス」に懸けている。11月26日に横浜、30日に茨城、12月1日、6日に東京、15日に相模原の5か所で開催。4歳の一人息子を育てながら、日々、歌に向き合っている華原が6年間の変化と思いを語った。単独インタビュー企画の前編は「歌とライブへの思い」。

ツアーを前に歌への思いを語った華原朋美【写真:舛元清香】
ツアーを前に歌への思いを語った華原朋美【写真:舛元清香】

単独インタビュー前編「歌とライブへの思い」

 歌手の華原朋美が、約6年ぶりのコンサートツアー「華原朋美LIVE2023~LOVE IS BEST~ Presented by WOWOWプラス」に懸けている。11月26日に横浜、30日に茨城、12月1日、6日に東京、15日に相模原の5か所で開催。4歳の一人息子を育てながら、日々、歌に向き合っている華原が6年間の変化と思いを語った。単独インタビュー企画の前編は「歌とライブへの思い」。(取材・文=福嶋剛)

――6年ぶりのライブツアーが近付いてきました。

「6年ぶりですが、今回はピアノの伴奏で歌う曲が何曲かあって、あとは私1人で歌うステージ構成になっています。ここ数年、『モニタリング』(TBS系)や『千鳥の鬼レンチャン』(フジテレビ系)で歌わせていただき、本当にありがたく思っております。そして、かなり鍛えられたので、本当に歌うことは何の不安もありません。でも、もしかしたらちょっとあるかもしれませんね。だって、6年ぶりですからね。むしろ、大勢のファンのみなさんと6年ぶりにお会いできることが本当はとっても楽しみです」

――特に楽しみなことは。

「まずはしっかりと歌を届けたいです。6年ぶりに会いに来てくださる方もいれば、初めて私のコンサートに来てくださる方もいると思うので、そんないろんなお客さんの思い出になっている曲を歌いたいです。そして、お客さんとコミュニケーションを楽しみながら、時には笑い、時には何かを感じ、見えないものを感じながらのステージ作りを考えております。トークではいつも巻きが入ってしまうくらい長すぎてしまうので、MCは特に気をつけたいと思っています(笑)。でも、MCってとっても楽しいですよね」

――この6年間、華原さんにはさまざまな出来事がありました。

「やっぱり、一番大きい出来事は母親になったことですね。4年前に息子が生まれてきてくれて、生活がかなり変化し、ものごとの捉え方も大きく変わりました。ご飯を作ることは独身の頃から得意だったので、そんなに苦ではないですし、洗濯をしたり、子どもを送り迎えしたり、そんな親として当たり前の楽しい日々が本当にありがたいと感謝しております。その合間の時間に大切な歌をしっかりと進めていきます」

――例えばどんな風に。

「そうですね、例えば息子が寝た後などお風呂場に行き、お湯をためながらゆっくりと浸かりながら蒸気に喉が入りますので、その状態で歌を歌ったりします。この間、玄関からすごく近い場所で歌っていたら管理人さんから『ちょっと、声がうるさいですよ』と怒られてしまったので、今はお風呂をしっかりと扉を閉めて、そういう状態で高音を出したりとか、低音を出したりとかしています。管理人さんに怒られるって相当ですよね。うちの壁はかなり薄くはないはずなんですがね。でも、それぐらい大きな声が出ることはとってもいいことだと思いました。管理人さんごめんね」

ライブに向けてジムやサウナで汗を流す【写真:舛元清香】
ライブに向けてジムやサウナで汗を流す【写真:舛元清香】

私にとって歌は「愛」

――華原さんはさまざまなことがあっても、2001年から毎年のようにステージに立ち続けています。

「それは私の人生そのものを助けてくださった方、プロダクション尾木の尾木社長をはじめ、多くの方々に支えられてきたおかげでもあります。今、2001年の初めてのライブの映像を見ると『歌が下手くそだな』って(笑)。でも、そういう時代があったからこそ、今の私がいるんです。いろんな出会いがありました。いろんな別れもありました。でも、今年デビュー28年が経ち、今でも『I BELIEVE』『I’m proud』『save your dream』『Hate tell a lie』などを歌うたびに曲の印象が変わっていきます。それは28年間経験したことが私にとってとても思い出深いというか」

――思い出深いと感じる理由は。

「そうですね。いろんなことがあったからだと思います。それと同時に会場に来てくださるお客さんの思い出もあると思うんです。だから、お客様のそういう気持ちを引き出してあげられたらいいなっていう風に思います。そして、新しいファンの方もついてきてくださる方がたくさんいまして、ファンクラブ(華原朋美ファンクラブ『bitfan』)には中学生、高校生の方々も増えていますので、そういう方々も大切にして、巻きが入ってしまう得意のMCでもみなさんとのコミュニケーションを取りたいと思います」

――ライブ前の準備は。

「ライブまで1か月を切ったので、そうですね、今は子育てを中心に息子が保育園に行った後に、例えばやはり体が疲れていたり、喉が疲れていたり、そういうところは自分流に治療していきたいなと思っております。そういう中で体幹を整えにジムに行ったりとか、サウナで汗を流したりなど、そんな風にしてやっています。そして、食べ物も今は変えているんです。腸内環境を整えることはすごく大切なことだと思っています」

――最後に華原さんにとっての「歌」とは何でしょう。

「歌とは……そうですね。私にとっては愛だと思います。優しさ、悲しさ、辛さ、喜び、全部をひっくるめて愛と呼ばせていただきたいのですが、私自身、これまでのキャリアもありますけれども、キャリアがあると言っても休んでいる時期もありましたし、それはいろんな時代もありましたが、母親になってからも周りの方たちの言葉がすごく私を救ってくれています。『朋ちゃん、頑張ってね。朋ちゃんのことずっと応援しているからね。また、ステージに立って歌を聴かせてね』と言葉をたくさんのファンの方からいただいております。

 私が思うことは、そんなファンの方からの言葉をいただいているからこそ、私はこうしてステージに立ってマイクを持ち歌うことができているんだと、本当に心からしみじみ思います。今回は6年ぶりのツアーですが、本当に愛という言葉を含めて愛はとても大切なことなんだということを伝えて、お客様と一緒に何かを乗り越えたりとか、『これからスタートしよう』とか、そんな気持ちをお互いに通じ合えたらいいなという風に思っています。どうぞ、楽しみにしておいてください。よろしくお願いします」

□華原朋美(かはら・ともみ) 1974年8月17日、東京都生まれ。95年『keep yourself alive』で歌手デビュー。『I BELIEVE』『I’m proud』などミリオンヒットを多く持つ。2004年、『あなたがいれば』で第46回日本レコード大賞金賞を受賞。NHK紅白歌合戦には過去5回出場。今年、個人事務所のオフィス華原を設立。プライベートでは3歳から乗馬に取り組み、16年10月には馬術の国内大会・ジャパンオープンで優勝。19年、45歳で出産。1児の母。愛称は「朋ちゃん」。

華原朋美公式サイト:https://kahala-tomomi.jp/

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