さだまさし、谷村新司さんの死に触れ「戦友をなくした」「簡単に決着はつきません」
シンガー・ソングライターのさだまさしが14日、命や平和を守る活動を実践する個人・団体を表彰する『風に立つライオンオブ・ザ・イヤー』贈賞式に登場し、12月31日に放送される第74回NHK紅白歌合戦への出場や“戦友”だった故・谷村新司さんについての思いを語った。
『風に立つライオンオブ・ザ・イヤー』贈賞式に登場
シンガー・ソングライターのさだまさしが14日、命や平和を守る活動を実践する個人・団体を表彰する『風に立つライオンオブ・ザ・イヤー』贈賞式に登場し、12月31日に放送される第74回NHK紅白歌合戦への出場や“戦友”だった故・谷村新司さんについての思いを語った。
報道陣から「紅白出場おめでとうございます」と祝福されると、さだは「国民のお祭りですのでね。まだ何時頃になるかは決まっておりません。毎年、大みそかはカウントダウンコンサートを行い、深夜は『生さだ』があるので、どういう隙間でやるのか、コンサートの前にやるのか、どうなるかは分かっておりません。『紅白歌合戦』は何を伝えるかというよりも、そこに誰がいるかのほうが大事なお祭りだと思うので、僕ごときがいることで楽しんでくれる方がいればそれで充分だと思っています」と持論を明かしていた。
また、報道陣が「今年は谷村新司さんがお亡くなりになりましたが……」と切り出すと、さだは「戦友を亡くしたようなものですからね。ぽっかりと穴が空いて、理解することが大変でした。亡くなって約1か月が過ぎると、だんだん腹が立ってきましてね。自分だけ先に逝きやがってという思いが出てきます」とニヤリ。加えて、「残された人間はもっと頑張らなければならないという宿題を残されました。腹が立ったのがおさまったころには、もう少し違ったことを谷村さんに対して話ができるのではないかと思いますね。50年の付き合いなので簡単に決着はつきません。肉親みたいなものですから、人ごとのように評価できません」としみじみと心境を明かしていた。
同賞はシンガー・ソングライターのさだまさしが設立した公益財団法人『風に立つライオン基金』が2023年度より新設。一昨年、永久名誉顧問を委嘱した柴田紘一郎医師の名を冠した『柴田紘一郎賞』にモザンビークのいのちをつなぐ会を設立した榎本恵氏、同法人の評議員であり精神的な支柱とも言える鎌田實医師の名を冠した『鎌田實賞』に、コロナ往診チームKISA2 隊を旗揚げした守上佳樹氏が受賞した。