“敏腕経営者”朝倉未来、10社以上手がけて年間売上「数十億円」 ノウハウは独学「もともと賢い」

総合格闘家の朝倉未来は今月19日、格闘技イベント「FIGHT CLUB」で行われるキックボクサー・YA-MANとキックボクシング戦を行う。7月30日の「超RIZIN.2」で敗れて以来の再起戦。この4か月間で話題になった「格闘技だけが出来ない立ち位置」についてや「FIGHT CLUB」への印象について話を聞いた。

YA-MANとの一戦に臨む朝倉未来【写真:ENCOUNT編集部】
YA-MANとの一戦に臨む朝倉未来【写真:ENCOUNT編集部】

YA-MAN興行の不安要素を厳しく指摘「俺たちが出なかったら転けてる」

 総合格闘家の朝倉未来は今月19日、格闘技イベント「FIGHT CLUB」で行われるキックボクサー・YA-MANとキックボクシング戦を行う。7月30日の「超RIZIN.2」で敗れて以来の再起戦。この4か月間で話題になった「格闘技だけが出来ない立ち位置」についてや「FIGHT CLUB」への印象について話を聞いた。(取材・文=島田将斗)

 YA-MANがプロデュースする興行に乗り込んでの一戦となる。会見でも未来の「メリット」を問う声が上がっていたが、出場を決めた理由についてこう明かす。

「相手の土俵ってところですね。キックルールだし、シンプルに自分が朝倉未来がキックボクシングの試合をしているところを客観的に見たい。どんな実力なんだろうって」

 この戦いが発表されるまで、対戦相手のYA-MANからはSNS上で「ダサい男」とあおられていたが一度もアンサーを返すことはなかった。

「最初はYA-MANの売名だと思っていました。試合のオファーが来たときに、『このために無理して頑張ってたんだ』と。自分の興行っていうのも当日の会見で知ったんですけど、全部つながりました(笑)」

 未来はいまでは格闘技界の一大コンテンツとなった「BreakingDown」で社長を務めている。それがゆえに、この興行への不安を指摘した。

「今回は俺がやる気になって出てきたから良いけど、このやり方って続かないんじゃないかなって思いますね。要するに俺たちが出なかったら、今回の大会は転けてると思う。大物を呼ばないと成り立たない仕組み自体が、今後は難しいのではないかなと思います。

 僕らが出てきて興行が注目されても他の奴らなんて誰? って話。そこ(知名度が低い選手)にもスポットライトを当てられるような作りがBreakingDownなんですよ。それがないので難しいと思いますよ」

「3000万円以上は幸福度は変わらない」

 未来は今年7月、フェザー級タイトルを懸けたヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)との一戦でまさかの1R・一本負け。その後、SNSで練習を再開していないことや「格闘技一本だけができない立ち位置にいる」発言は賛否を呼ぶなど、大きな話題となった。格闘家、YouTuberの他、経営者としての一面もある。

「投資しているところとかも含めたら10何社は関わっていますよね。アパレル、不動産、オンラインサロン、ドッグフード、入浴剤……。BreakingDownも事業のひとつですからね。良い事業があれば自分で判断して投資します」

 年間の売上は「何十億円」と明かすが表情ひとつ変えない。大金が入ることには慣れてしまった。

「3000万円以上は幸福度は変わらないって話を聞いたことがあるんですけど、本当にそんな感じ。例えば10億円入ろうが、1億円だろうが分からない。収入がある程度を超えた辺りから生活は変わらないです」

 成功のきっかけはYouTube。2018年にスタートしたチャンネルの登録者数は現在327万人。「喧嘩自慢」を人気コンテンツにまで押しあげた。そんなYouTubeはどんなものなのか。

「YouTubeは昔で言うところのテレビ。例えば地球最強の2人がいたとして、夜の誰もいない公園で戦っても何も生まれないですよね。お客さんが会場に来て、それを楽しむことがビジネスとして成り立っていれば、熱狂が生まれるわけです。

 そうなってくるとたくさんの人に興味を持ってもらうことが大事だし、その中でYouTubeっていうSNSが1番利用されていた。格闘技をやる上でいまの時代に必要なコンテンツだったという印象です」

 映像撮影も経営もノウハウは何かを勉強して得たものではない。「もともと賢いだけだと思います」と涼しい顔。1日の生活スケジュールがそれを物語っていた。

「基本的に1日ひとつしか仕事をしないようにしていて、内容もzoom(オンライン)会議や打ち合わせが多いです。毎日1回はやってるけど、その時間も1時間くらい。あとは練習を2時間くらいして、それ以外は暇をしてます。気が向いたらYouTube撮影して、ニートみたいな感じです」

 事業は「重要な方向性、ポイント」は未来が指示を出し、あとは他のスタッフに任せているようだ。

「基本的に自分の好きなことを事業にしています。一般的に広告費が1番かかると言いますが、自分の場合はそこの部分を知名度や影響力でたくさんの人に拡散できる。他の人よりは成功しやすいのかなと思いますね」

 現在のようになることは自身も想定外だった。

「もし格闘技をやっていなかったら経営者になっていました。だからいずれにしろ、いろんなことをやっていたと思います」

「自分の人生、自由に生きたい」と未来。もちろん格闘技の方も負けたままで終わる気はない。「あの負けで終わるのはダサい。自分のタイミングで盛り上がる相手と」――。頭のきれるカリスマ格闘家は復活へ向けいまも爪を研いでいる。

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