歌舞伎俳優の片岡愛之助が7日、新作歌舞伎『流白浪燦星（るぱんさんせい）』取材会に登壇。市川中車（香川照之）との共演について語った。

　主役のルパン三世を演じる片岡は、ルパンの魅力について「盗賊で平たく言うと、ダークヒーローのかっこよさ。悪をもって悪を制すのが気持ちいい」とコメント。「それでいて不二子ちゃんに一途。あれだけ騙されても大好きなんだ。一途さやお茶目なところが人に愛される所以」と語り、ルパン以外の登場人物についても「それぞれのキャラが際立っている。男らしく、かっこよく、ダンディー。そういう意味では銭形もそう。見事に描かれていると思います」と魅力を伝えた。

　ルパン三世の宿敵である銭形警部は中車が演じる。ドラマ『半沢直樹』でも共演した中車とは久しぶりの共演ということで、「楽しみしかないですね。どんな銭形なのか……、だいたい想像つくんですけど」と笑顔。「さすがにここに土下座は出てこないと思うんですけど。それは分からないところですが、まずはお稽古が楽しみです」と期待に胸を膨らませていた。

　漫画やテレビアニメを筆頭にさまざまなメディアミックスで人気を誇る『ルパン三世』シリーズが新作歌舞伎として上演が決定。オリジナルストーリーとなる本作は、石川五右衛門が実在した安土桃山時代に時代を設定し、歌舞伎ならではの演出や技法によりルパンたちの活躍をダイナミックに描かれる。

　出演者は、片岡、尾上松也、市川笑三郎、市川笑也、市川中車と華やかで実力派な顔ぶれが集結。尾上が石川五右ェ門、笑三郎が次元大介、笑也が峰不二子を演じ、新橋演舞場で12月5日から25日まで上演される。