『ドラえもん』使い方が似すぎなひみつ道具 「違いがわからない」の声も
『ドラえもん』には使い方が似ているものの、特定の状況でのみ効果を発揮するひみつ道具が存在している。現在まで数多くのひみつ道具が登場しているからこそ、似ている道具を比べてみるのも面白いだろう。今回はそんな使い方が似ているひみつ道具を紹介する。
コンパクトで使いやすいとファンのニーズをとらえた「どこでも窓(まど)」
『ドラえもん』には使い方が似ているものの、特定の状況でのみ効果を発揮するひみつ道具が存在している。現在まで数多くのひみつ道具が登場しているからこそ、似ている道具を比べてみるのも面白いだろう。今回はそんな使い方が似ているひみつ道具を紹介する。
ドラえもんが出すひみつ道具のなかでも、多くの人が実際にあったら便利だと感じているのが「どこでもドア」かもしれない。扉を開いただけで目的地に到着するのだから、旅行などあらゆる用途に使えるだろう。
そんな「どこでもドア」とほぼ機能が一緒なのが、2023年7月15日放送のアニメ「水たまりのピラクル」に登場する「どこでも窓(まど)」だ。ただし、窓というだけあって入り口は小さく、体の大きい人は使えない可能性がある。
本道具は、のび太がドラえもんから借りたスペアポケットで「どこでもドア」を出そうと思ったら間違えて出てしまった道具だが、使い方が酷似しているため、使用頻度も少ないように思える。
しかし、SNS上では「比較的コンパクトで忘れ物をしても手を突っ込むだけでいいのは助かる」「どっちかを選べと言われたら持ち運びが便利などこでもまどでしょ」と、ファンから高評価を得ているようだ。
次はコミックス4巻で登場する「石ころぼうし」を紹介する。本道具は、かぶると道ばたに転がっている石ころのように誰にも気付かれなくなるひみつ道具だ。「とうめいマント」のように、他人から完全に見えなくなるわけではないのだが、「石ころぼうし」は、自分の姿が他人から認識されなくなるため「とうめいマント」と機能的な面では近しいものがある。
また、「石ころぼうし」はかぶっているかぎり誰にも気づかれることがないので、好き勝手やりたい放題できる反面、ぼうしが脱げなくなってしまったら誰からも認識されず、孤独な世界をさまようことになってしまう。
実際、作中でのび太は帽子が脱げなくなってしまい恐怖を感じる姿が描かれている。石ころぼうしは、どうしても1人になりたいと思うときに使用するのはいいかもしれないが、使う際はすぐ脱げるよう練習をしておく必要があるだろう。
しかし「子育てしていると石ころぼうしが欲しくなる瞬間がある」「なにかやらかしてしまったときはかぶりたくなる」などファンの間では一定の需要があるひみつ道具といえる。
最後に紹介する「細胞縮小機」は動物や植物の細胞を小さくできるひみつ道具だ。スモールライトのように建物など、あらゆるものを小さくできるわけではなく、あくまでも細胞を持っている物だけを小さくすることが可能だ。
本道具は、当てる対象が20メートル以上離れていると効果が発揮しないので、コミックス2巻のエピソードでは、のび太が細胞縮小機を使って恐竜を小さくする際には、逃げながらもギリギリでなんとか当てるしかなかったほどだ。
使い方もかぎられ、射程範囲も小さい本道具には「スモールライトとの違いがわからない」「小さくするのはスモールライトで事足りるのでは」と、存在自体に疑問を投げかけている人も少なくない。しかし、スモールライトの効き目に制限時間があることに比べて、本道具には効果が解けてしまう時間が明らかになっていない。だからこそ、なんらかの理由で生物や植物を小さくする場合に適しているひみつ道具といえるだろう。
『ドラえもん』のひみつ道具は、似たような使い方でも状況によって異なる効果を示すことが面白く魅力的といえるだろう。これからも似て非なるひみつ道具は、物語に深みを与え、我々を楽しませてくれるかもしれない。