堀口恭司、“ステロイダー”に持論 木村ミノルは「どれだけ弱いんだろう、気持ちが」

日本人史上初のBellator世界王者・堀口恭司(アメリカン・トップチーム)が大みそかの格闘技イベント「RIZIN.45」に参戦することが決まった。また大みそかの前には初の著書『EASY FIGHT』(12月7日・幻冬舎)が発売されることもアナウンスされた。ENCOUNTでは“史上最強のMade in JAPAN”こと堀口の自伝的書籍に関する内容の一部を、随時掲載していく。

オンライン取材に答える堀口恭司
オンライン取材に答える堀口恭司

「ファイター」はすべて自己責任

 日本人史上初のBellator世界王者・堀口恭司(アメリカン・トップチーム)が大みそかの格闘技イベント「RIZIN.45」に参戦することが決まった。また大みそかの前には初の著書『EASY FIGHT』(12月7日・幻冬舎)が発売されることもアナウンスされた。ENCOUNTでは“史上最強のMade in JAPAN”こと堀口の自伝的書籍に関する内容の一部を、随時掲載していく。

 第2回は最近話題のドーピング問題に関する堀口の見解を紹介する。

「最近、ステロイドを使用していたと木村“フィリップ”ミノル選手が告白した。自分はプロの『ファイター』なので、すべて自己責任だと思っている。減量の時に契約体重を決める話と同じで、ステロイドを打つと決めたのも自分だし、告白したのも自分だと思う。でも、正直なことを言うと、正々堂々とやれないなら、この職業を選ばなきゃいいのに……と思ってしまう自分もいる。どれだけ弱いんだろう、気持ちが……と思ってしまう」

 そう言って堀口は木村の心の弱さを指摘しつつ、「ただ」と続けて、以下の見解を述べる。

「だからといって叩いてもいいとなったら、みんなで寄ってたかって『こいつが悪い』と叩くのが自分は好きではない。別にそれが誰だろうと、叩きたければ叩けばいいとは思うけど、そういうやり方はどうなのかな、とは思う」

 これは木村が9月2日に会見した直後に、SNSを通じて堀口が似たような言葉を公にしていた。

「本音を言えば、そういう選手は出禁にしちゃえよとも思う。そうすれば、叩かれる前に出禁だから、『じゃあねえ~!』って終われる気はする。それぞれの団体の考え方次第だと思うけど、自分が運営側にいたら使わないだろう。でも、それが認められる団体もあると思うから、そっちに行けばいいだけの話になると思う」

堀口恭司の著書「EASY FIGHT」
堀口恭司の著書「EASY FIGHT」

医療用ステロイドでも細心の注意を

 さらにステロイドを使用したと認めた木村が、さまざまな会場で調子に乗った行動を取っていることについては「自分の立場を分かってないからじゃないのかな。それはそれで彼のいいところかもしれないけど、少なくとも自分は『どうなのかな~』と思ってしまった」との見解を示した。

 また、どのタイミングかはともかく、もし木村がRIZINで試合をすることになった場合に関する堀口の心情も述べられている。

「RIZINの榊原(信行)CEOにしても、かなりキツい口調で批判をしていたけど、プロモーターなので、どこかのタイミングで木村選手を使いたい、という気持ちは捨てていない気もする。興行である限り、話題を作らないといけないのも理解はできる」

 さらに興味深いのは、堀口がステロイドを使用する場合の条件だろう。

「これは架空の話になるけど、もしステロイドの使用がOKだった場合であっても、自分は使わないと思う。理由は、やはりカラダのことを考えているから。どんな副作用が出るのか知らないけど、ステロイドの使用は、カラダを蝕(むしば)んでいくと思う。自分は引退したら毎日、釣りばかりして、楽しみながら死にたいと思っている。もちろん、そう言いながら、自分もすぐに死んじゃうかもしれないけど(笑)。あくまでも夢はそこだと思っているから。

 あ、もちろん医師に処方された医療用ステロイドの話はまた別だけど、それだって自分らの職業の場合は細心の注意をしなければいけないのかもしれない。それでも、もし副作用のないステロイドが開発されて、それが法律上認められているとなったらどうするか。もし自分の現役中にそんな時が来たら、その場合は自分も使うのではないかと思うけど、果たしてそれはステロイドなのかな……?」

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