麻薬取締法違反罪で2020年2月に有罪判決を受けた俳優の沢尻エリカ（37）が、約4年ぶりに俳優復帰する。2日、エイベックスグループが発表。沢尻は来年2月10日から東京・新国立劇場中劇場などで上演される舞台『欲望という名の電車』で主演。舞台は初挑戦で、いきなりの大役となる。

　沢尻は19年11月に合成麻薬MDMAとLSDを所持した容疑で警視庁に逮捕され、芸能活動を休止した。初公判では「女優復帰は考えていません」と話していた。一方で懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決が確定した後も、所属事務所のエイベックス・マネジメントは支援を継続していた。執行猶予期間は今年2月に終了。8月21日にはエイベックス・松浦勝人会長の公式YouTubeチャンネルに登場し、視聴者からは「美しさが別格」などの声が上がっていた。

　取材によると、周囲は着々と沢尻のカムバック計画を進めていた。そして、数あるオファーの中から精査して選択したのは舞台の『欲望という名の電車』。米国演劇を代表する劇作家・テネシー・ウィリアムズ氏による名作として知られる。舞台は米国南部のニューオーリンズ。妹の夫でポーランド系労働者のスタンリー（伊藤英明）と反発しながらも、幸せをつかもうとする上流階級出身のブランチ役を沢尻が務める。物語にはブランチの精神が壊れていく様も描かれており、沢尻の演技が注目される。

　今回の発表で沢尻のコメントはなかったが、今後、前言を撤回して俳優活動を再開することへの説明は求められる。その状況で関係者は「沢尻さん本人も猛省をし、この約3年半の休業は、自分自身としっかり向き合って静かに過ごしていたようです。自身の今後の進むべき道を事務所関係者と共に考えて今回舞台での俳優業を再開することにしたと聞いてます」と代弁。復帰が決定した後についても、「舞台に向けて積極的にさまざまな準備に取り組んでいるようです。今回の作品のビジュアル撮影現場では、ブランクを感じさせない沢尻エリカのオーラと存在感だったと聞いてます」と話している。