【ブギウギ】橋本じゅん、気骨ある役のためキックボクシングのジム 「毎回泣きそうに」

NHKの連続テレビ小説『ブギウギ』(月~土曜、午前8時15分)に、主人公・福来スズ子(趣里)が所属するUSKの音楽部長・林嶽男を演じる橋本じゅんが、『ブギウギ』に出演が決まった時の心境や林部長を演じる上で意識したこと、さらに現場の雰囲気などをコメントした。物語は大阪の下町の銭湯の看板娘として育つヒロイン・スズ子が、小さな頃から歌って踊るのが大好きで、やがて歌の才能を発揮し、戦後のスターとなっていく半生を描く。戦後の大スター・笠置シヅ子さんをモデルに描くフィクション。

SKの音楽部長・林嶽男を演じる橋本じゅん【写真:(C)NHK】
SKの音楽部長・林嶽男を演じる橋本じゅん【写真:(C)NHK】

USKの音楽部長・林嶽男役

 NHKの連続テレビ小説『ブギウギ』(月~土曜、午前8時15分)に、主人公・福来スズ子(趣里)が所属するUSKの音楽部長・林嶽男を演じる橋本じゅんが、『ブギウギ』に出演が決まった時の心境や林部長を演じる上で意識したこと、さらに現場の雰囲気などをコメントした。物語は大阪の下町の銭湯の看板娘として育つヒロイン・スズ子が、小さな頃から歌って踊るのが大好きで、やがて歌の才能を発揮し、戦後のスターとなっていく半生を描く。戦後の大スター・笠置シヅ子さんをモデルに描くフィクション。

 まずは出演することが決まったときの気持ちをこう語る。

「デビューが東京制作の朝ドラ『ひらり』(1992年)でした。当時は20代で、神戸出身の自分としては、東京に負けないようにと意地を張って、ふだんは言わないのに『でんねん!』『まんねん!』と関西ことばを“盛って”話していました(笑)。それから30年以上、大阪制作の朝ドラからのオファーを待って、待って、待ちくたびれるほどだったので、出演することが決まりとてもうれしかったです」

 演じる林部長は道頓堀にある梅丸少女歌劇団(USK)の音楽部長。歌劇団の現場責任者。強面だが、実は優しく面倒見が良い設定。演じる上で意識したことや工夫したことはどうだったのか。

「今回は『気骨を持って挑もう』というテーマで取り組んでいます。台本を読み込み、撮影も進んでいく中で、林部長の中に東京に対する(才能への)嫉妬と憧れが生まれます。具体的なせりふとしては台本にないのですが、東京から新しいもの、良いものが来ることを実感しながら、それでも『大阪がいちばん。負けてたまるか』という気骨の精神が強くなっていきます。なので、気骨の精神を自分が持つために、キックボクシングのジムに通い始めました。とてもきつくて毎回泣きそうになりながらも、気骨のある林部長を体現するために続けています。劇団員たちとのシーンは、私のままで演じている部分が大きいと思います。私も舞台人ですし、実際にいま大学の舞台芸術学科で教員として学生に教えています。ふだんから若い感覚を持った方たちの指導をしているので、今回の林部長は自分と似ている部分も多いと思います。劇団員たちのステージを見守るシーンも、私自身が劇団を作っていた経験があったので、何か特別な役づくりをしたということもあまりありませんでした」

 撮影現場の雰囲気をこう話す。

「林部長がいるシーンでは女性キャストの方々が多く、皆さんがキャッキャと言っている様子を、楽しそうだなと見ていました。なるべく皆さんの雰囲気の邪魔にならないように意識しています。それは普段の林部長と同じで、できるだけ彼女たちを見守る存在でいるということですね。朝ドラの現場は、手づくり感があります。キャストとスタッフで、ああしよう、こうしようと相談して、みんなで一つのものを作り上げているという感じがしました。これが久しぶりに感じる朝ドラの雰囲気なのだなと思いました」

 最後は視聴者に向けて、メッセージを送った。

「劇団の少女たちが成長していく様子を視聴者の皆さんに見ていただきたいです。人が生まれ持ったものは、簡単に変わるものではないと思います。しかし、こんな意外性を持って大きくなっていくのかという彼女たちの成長が、皆さんの応援歌になればいいなと思います。きっと、ここまで撮影が進んで、私が彼女たちを育ててきたという感情になっているのだと思います。林部長が育てた少女たちが、こんなふうになるなんて誰が想像できたでしょうか。彼女たちの簡単には諦めない『しなやかな粘り腰』の精神が、視聴者の皆さんに伝わればいいなと思っています」

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